「留保」と「保留」の違いとは?分かりやすく解釈

「留保」と「保留」の違い言葉・カタカナ語・言語

「留保」「保留」は、同じ二文字から成っているため、とても似ている言葉にみえます。

確かにどちらも「とどめる」という意味合いをもちますが、厳密には使い分ける必要があります。

本文では、「留保」「保留」の違いについて、具体例を用いて解説します。

「留保」の意味とは?

「留保」の意味とは?

「留保」とは、ある物事について一時的にそのままの状態にとどめ、差し控えることを意味します。

この「とどめる」には、「控える」または「見合わせる」という意味が含まれています。

例えば、『最終の予算案は来週まで「留保」します』という例文について考えてみましょう。

この例文は、予算案の決定をただ見送ったわけではなく、「本当はもう決定できるけれど一旦見合わせる」という「様子見」を表します。

このように「留保」には、「しばらく様子を見る」というニュアンスが含まれています。

「保留」の意味とは?

「保留」の意味とは?

「保留」とは、ある物事についてそのままの状態にとどめておくことを意味します。

「留保」ととてもよく似ていますが、この「とどめる」には、「やむを得ずそのままにする」という意味を含みます。

例えば、『Bくんからプロポーズされたが、返事は一旦「保留」にした』という例文について考えてみましょう。

この例文は、プロポーズの返事をただ見送ったわけではなく、「すぐに返事ができないためやむを得ず見送る」という状態を表します。

また、会社でよく使用する『電話を一旦「保留」にする』という表現は、そのままでは対応ができかねるため、仕方なくとどめて待ってもらう状態を意味する、「保留」の有名な使い方です。

このように「保留」には、「結論が出せないために仕方なく見送る」というニュアンスが含まれています。

「留保」と「保留」の違いは?

「留保」と「保留」の違いは?

「留保」「保留」はどちらも、「元の状態にとどめておく」という意味をもち、よく似ています。

使い分けるポイントは、結論が出せる状態かどうかという点です。

例えば、『会議の結論は一旦「留保」しよう』という場合は、本当はその場で結論を出すことはできるが、一時先送りにして様子を見ようという状態です。

一方、『会議の結論は一旦「保留」しよう』という場合は、結論を出せないので、仕方なく先送りにするという状態です。

結論が既に出せる状況なのか、それとも、結論が出せない状況なのかによって、「留保」「保留」は使い分けましょう。

まとめ

まとめ

本文では、「留保」「保留」の違いについて、具体例を用いて解説しました。

字面も意味もよく似ている2つの言葉ですが、ポイントをおさえて正しく使い分けましょう。