この記事では、「善処」と「対処」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「善処」とは?
「善処」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「善処」は「ぜんしょ」と読みます。
「善処」は、「適切に処置すること」という意味があります。
ちなみに「処置(しょち)」には、「その場や状況に応じた判断をし、手立てを講じて、物事に始末をつけること」という意味があります。
何かに対して、適切な処置をする場合、「善処」という言葉を使うことができます。
例えば、社内でトラブルが起こった時に、管理職の人が、適切に始末をつけようとするとき、「トラブルに対して善処する」などという文章を作ることができます。
また、飲食店経営者に、バイトの一人が待遇改善を求めたとき、きちんとした処置をすることを約束する時、「待遇改善を求めるバイトの申し出にたいして、善処すると誓う経営者」などと言い表すことができます。
他にも、「善処すると確約する」、「善処したいが、事情がある」などという文章を作ることができます。
「対処」とは?
「対処」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「対処」は「たいしょ」と読みます。
「対処」は「ある事柄、状況に合わせて、適当な処置を取ること」という意味があります。
例えば、緊急事態が起こった時、その状況にあった処置を取ろうとするとき、「緊急事態に対処する」という文章にできます。
また、仕事中にトラブルが起こった時、どのような処置をすれば悩み、上司に相談する時、「トラブルへの対処法を教えてください」などと言うかもしれません。
さらに、様々な状況に合わせて、適当な処置がとれるように、能力を高めたいと願うとき、「対処能力を高めたい」などと言うかもしれません。
他にも、落ち着いて適当な処置を取るよう指示を出す場合は、「冷静に対処するように」などという文章になるかもしれません。
「善処」と「対処」の違い
「善処」と「対処」の違いを、分かりやすく解説します。
「善処」は、「適切に処置すること」という意味があります。
一方で、「対処」は「ある事柄、状況に合わせて、適当な処置を取ること」という意味があります。
どちらも、状況に応じて、適切な処置をすることを意味する言葉になります。
ただし「善処」は、「最良の方法で処置する」というニュアンスが含まれており、「最大限努力する」という意味合いで使われることが多くなります。
特に、不祥事や問題に対する処置を求められた側が、「善処します」と答えて、その場を濁すような場合に使われる機会が増えています。
このように「善処」と「対処」はよく似た言葉ですが、「善処」は「言い訳」と捉えられやすい言葉なので、使う場面に気を配る必要があるでしょう。
まとめ
「善処」と「対処」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、きちんと使い分けることができるようになりそうです。