この記事では、同音の「省みる」と「顧みる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「省みる」とは?
「省みる」とは、過去を思い返し、反省することです。
「省みると、後悔ばかりだ」のような使われ方になり、「かえりみる」と発音します。
既に終わってしまった事柄に対して行うもので、振り返ると反省するべき点があると思った時に用いられることが多いです。
「反省する」という意味が含まれている為、「省みたが、悪い点は特に無いとしか思えない」とは使えません。
「顧みる」とは?
こちらの「顧みる」は、回想することの表現になります。
「この半年を顧みると、楽しいことが多かった」のように使われる言葉で、思い返すと言い換えられることが多いです。
よって、先の「省みる」は、この「顧みる」に加え、反省することが含まれている表現で、こちらは、ただ思い返すだけという意味になると覚えておいてください。
「省みる」と「顧みる」の違い
「省みる」と「顧みる」の違いを、分かりやすく解説します。
これらは似た意味の言葉ですが、「省みる」は、反省することが含まれている点が違いになります。
簡単な区別として、「省みる」は、「反省」の「省」を使っているのでそちらの意味だと覚えておくと分かりやすいでしょう。
「顧みる」ことにより、先のように、楽しかったと思ったり、また、反省するべき点があったと思うこともあるでしょう。
その場合には、「省みる」とした方が適していますが、「顧みると、反省するべき点があった」といったように、反省と合わせて使っても間違いではありません。
まとめ
「省みる」と「顧みる」は、このような違いになります。
「顧みる」は、その意味となる、過去の回想から転じた使い方として、「振り返る」(物理的に後ろを見る)という行動としても使うことができます。
その場合には、「顧みると、もう日が沈み掛けていた」などと用いられます。