「しいては」と「ひいては」の違いとは?意味を詳しく解釈

「しいては」と「ひいては」の違い言葉・カタカナ語・言語

この「しいては」「ひいては」は、混同されて使われている場合が少なくありません。

「しいては」の意味や使い方

「しいては」の意味や使い方

「しいては」は、漢字で表記すると「強いては」となり、この言葉は「強いる」を変化させた形になります。

意味は「強いることをしては(強要しては)」となり、その解釈で使います。

例えば、「そんなことをしいてはいけない」のような使い方になり、強要してはいけないと言っているのと同じです。

間違った使い方として、「強調すれば(して言えば)」という意味で用いられていることがありますが、そのように使うなら「しいて言えば」とするべきで、「しいては」という表現ではその意味は表現できないので注意してください。

「ひいては」の意味や使い方

「ひいては」の意味や使い方

「ひいては」の方も漢字で表現することができ、「延いては」と表記します。

こちらは「それだけでなく」「その結果」といった解釈になり、「ひいては、そのようなメリットに繋がります」のような使われ方になる言葉です。

明らかにこちらの意味で使おうとして、間違って「しいては」としてしまっているのをよく見聞きします。

全く意味が異なる言葉同士なので、そのような誤りには気を付けてください。

「しいては」と「ひいては」の違い

「しいては」と「ひいては」の違い

先のように、この2つは見た目こそ似ていますが、意味は全然違います。

「しいては」は、使い方が狭い表現なので、そう見聞きする言葉でもありません。

「しいては駄目だ」といったような用い方しかできない為、それとは思えない使い方をされている場合、「ひいては」と間違えているのだと判断していいでしょう。

繰り返しになりますが、これらの言葉はそのような間違いが本当に多く見られ、ビジネス文章でも間違って使われていることが少なくありません。

「しいては」を使った例文と意味を解釈

「しいては」を使った例文と意味を解釈

「しいては」を使った例文と、その意味の解釈になります。

使い方が限られている言葉なので、まず解釈を間違えることはないでしょう。

「彼に今無理をしいては、困らせることになるだけだ」

無理に何かを強要しても、その彼が困ることになるだけだと言っています。

「しいては」が使われる時にはこの手の用い方になるので、意味の解釈は簡単です。

「ひいては」を使った例文と意味を解釈

「ひいては」を使った例文と意味を解釈

こちらは「ひいては」を使った例文と、その意味の解釈になります。

「しいては」より、よく使われている言葉です。

「個人個人のレベルアップは、ひいては会社の為にもなる」

社員がそれぞれレベルアップすることで、その結果が会社の為に繋がると使っている例になります。

「ひいては」はこのような使われ方が多く、意味となる「それだけでなく」と言い換えると分かりやすいでしょう。

まとめ

まとめ

「しいては」「ひいては」は、見た目も発音も似ていますが、意味は全く異なる言葉同士です。

また、「しいては」は、本来「ひいては」と使いたかった所に間違って用いていることが多い為、どう考えても「しいては」では意味が通らないと思った時には、「ひいては」と読み替えてみるといいでしょう。