「作為的」と「意図的」は、良い意味でも悪い意味でも用いられる言葉なのか。
それとも限定されたものなのか。
この記事では、「作為的」と「意図的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「作意的」とは?
「作意的」の「作意」には、人が自分の意志で作り出すことといった意味があります。
また、まるで事実であるかのように故意に手を加えること、作りごとといった意味もあります。
そして、「作意的」は、故意に行うこと、不自然なこと、といった意味を持ちます。
何らかの目的、計画があり、わざと行うことを「作意的」と言い、その何らかの目的は良いものではなく、悪意的なものを指します。
そのため、目的というよりも企みといったほうが適切です。
言い換えれば、「故意」や「不自然」、「わざとらしい」と同じです。
「作意的」の使い方
「作意的」の使い方は、「作意的なもの」や「作意的な文章」、「作意的に仕組む」などです。
「意図的」とは?
「意図的」の「意図」には、何かをしようとすること、何かとしようと考えていること、といった意味があります。
そして、「意図的」は、ある目的を持って、わざとそうするさまとなります。
この場合の目標や思惑においては、悪い意味だけではなく良い意味を示すこともあります。
言い換えれば、「意識的」や「わざと」と同じです。
「意図的」の使い方
「意図的」の使い方は、「意図的な行動」や「意図的な嫌がらせ」などといった使い方をはじめ、「意図的に隠す」や「意図的に遅れる」などです。
「作為的」と「意図的」の違い
2つの言葉共に、目的があってこその行動となります。
その目的に多少の違いがあり、「作意的」は、その目的が企みであり悪い意味で用いられます。
それに対し、「作意的」には、悪い意味だけではなく良い意味もあり、明確な目的があり行動することを意味する言葉となります。
この違いが大きな違いです。
「作意的」の例文
・『この文章は、作意的に作られたものだと判明しました』
・『この計画は、綿密に計画された作意的なものでした』
・『作意的に仕組まれたドッキリに騙されました』
・『今回の犯人は、作為的に犯行現場を選び実行していると考えられる』
「意図的」の例文
・『息子が意図的に悪い点数だったテストを隠していると知って叱りました』
・『彼女は意図的に遅刻し相手を待たせることで、相手の気を引こうとしている』
・『クラスの一人に意図的に私に嫌がらせをしてくる子がいます』
・『このまま任せておくとダメになりそうなので、意図的にこちらで調整することにしました』
まとめ
どのような目的なのか。
それが悪いものなのか。
良いものなのか。
といった違いを踏まえ、「作意的」と「意図的」を使い分けるものとなります。
善意に対しても悪意に対しても用いることができる「意図的」に対し、「作意的」は、悪意にのみ用いられる言葉です。
そのため、特に「作意的」という言葉の使い方には注意する必要があります。