「動機」と「きっかけ」の違いとは?分かりやすく解釈

「動機」と「きっかけ」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「動機」「きっかけ」の違いを分かりやすく説明していきます。

「動機」とは?

「動機」とは?

「動機」とは人が行動を起こしたり、そうしようと決める直接的な原因となった事柄です。

また直接原因と言っても、肉体的な原因ではなく心理的な原因を指します。

そのため行動を起こすと言っても、転びそうになったから受け身をとったと言う場合、転びそうになったことが直接的な原因ですが、肉体的な原因なので「動機」にあたりません。

スポーツ選手に憧れて同じスポーツを始める、面白い小説を読んで自分も小説を書き始めるなど、何かに感銘を受けてそれに近付こうとした場合、感銘を受けたことが「動機」となります。

また「動機」はそれを意識しているかどうかは関係ありません。

何かに憧れて同じ立場を目指すと言うのは意識的な「動機」ですが、嫌がらせを受けていて自分としては気にしていないつもりだったのに、ある日突然その人に暴力を振るった場合、心の底に溜まった恨みが無意識的な「動機」と言えます。

「きっかけ」とは?

「きっかけ」とは?

「きっかけ」とは物事を始めたり、何らかの思考を持つに至った手がかりや機会、発端となるフックを指す言葉です。

実際の行動を始める前に、行動を始めるためのはずみをつけた事柄とも言えます。

「きっかけ」は行動を始めた原因ですが、それはどんな原因なのかは関係ありません。

パスタが食べたいからレストランに行く場合は心理的原因が「きっかけ」ですが、左腕を怪我したからかばうような動きになっている場合は、怪我という肉体的な原因がかばう動きの「きっかけ」です。

また隣の席になったことが「きっかけ」で仲良くなるなど、精神とも肉体とも関係ない「きっかけ」もあります。

「動機」と「きっかけ」の違い

「動機」と「きっかけ」の違い

「動機」「きっかけ」の違いを、分かりやすく解説します。

「動機」は行動を始めると決めた心理的精神的な直接原因で、「きっかけ」は行動を始める発端となった原因です。

「動機」は行動を始める前に、そうしようと心を動かして思わせた事柄を指しますが、「きっかけ」は心を動かした原因とは限らず、肉体的な要素が原因を指すこともありますし、状況が原因になっている「きっかけ」もあります。

そのため「動機」「きっかけ」の中でも心理的な物を指す、「きっかけ」の一種であると言うことが可能です。

また使われ方として、「動機」はその業界に入ろうと思った理由などの長期的になる行動を決めた原因として使われる事が多いですが、「きっかけ」は長期的か短期的かに関わらず使われます。

まとめ

まとめ

「動機」「きっかけ」は同じ、もしくは「きっかけ」は普段使いできて「動機」はかしこまった言い方だと勘違いしている人もいますが、正確には指す範囲がそれぞれで違います。

「きっかけ」の方が使われる機会が多いのは「動機」がかしこまった言い方だからではなく、単純に「きっかけ」の方が言葉の意味として指す範囲が広いからです。