この記事では、「儒教」と「道教」の違いを分かりやすく説明していきます。
「儒教」とは?
「儒教」とは、孔子によって広められた哲学、教えのことで、「四書五経」が教典として残されています。
この四書五経とは、「論語」、「大学」、「中庸」、「孟子」の四書と、「詩経」、「書経」、「礼記」、「易経」、「春秋」の五経を合わせたものです。
これらの内容は、宗教的なものだけでなく、現代の日本のビジネスにも活かされると言われており、中国における三大宗教の1つでもあります。
「道教」とは?
中国では、先の「儒教」とこの「道教」、そして「仏教」が三大宗教と呼ばれています。
「道教」の一番の特徴は、開祖と呼ばれる人物が特に居ないことで、老子と荘子の教えを元に自然発生して広まったものです。
多神教となる宗教で、老子と荘子の考え方をまとめた「老荘思想」とも表現されます。
最高位とされる神は「三清」(さんせい)と呼ばれ、次にその補佐役となる四御(しぎょ)という地位があり、こららを合わせて「三清四御」がこの宗教における神の表現としてよく用いられます。
「儒教」と「道教」の違い
「儒教」と「道教」の違いを、分かりやすく解説します。
「儒教」は、紀元前約500年に孔子を開祖として広まったもので、人しての道が説かれた内容が多く含まれています。
その教えの1つとなる「五常の徳」は、日本でもよく聞かれます。
「道教」は、老子と荘子の教えをまとめたものから発展した宗教で、時代と共に色々な内容が加わり、西暦1000年台の宋の時代に、現在に近いものが確立され、同教における神への信仰が基本となる宗教になります。
まとめ
「儒教」と「道教」は、このように違います。
三大宗教と表現される為、中国では、これらの「儒教」と「道教」、または「仏教」の信仰者に分かれていると思われがちですが、実は半数以上が「無宗教者」で、特に近年では日本のように、それが多くなっていると言われています。