この「適正」と「適性」は、読みが同じだけでなく、見た目も似ているので間違えて使われること少なくありません。
そのようなことがないように、ここでしっかりと両方の意味と使い方の違いを覚えておきましょう。
「適正」の意味や使い方
「適正」(てきせい)とは、「正当である」という意味で使う言葉です。
「適正な審査を求める」のような使われ方が多く、正当に(正しく)審査して欲しいという意味になります。
「適正な判断だった」、「とても適正とは思えない」などと、正当だと思うかどうかの表現に用いる言葉だと覚えてください。
「適性」の意味や使い方
こちらの「適性」(てきせい)は、「適しているかどうか」の表現になります。
「彼はこの仕事に適性があるようだ」と使うと、その仕事にとても向いていると言っていることになります。
どんなことがその人に向いているかを調べる為に、「適性テスト」なるものが行われる場合があります。
これは色々なジャンル、分野で行われるもので、例えば、短距離走や持久走、投擲(とうてき)などの総合的な運動テストをして、どのようなスポーツが向いているか調べるという具合です。
「適正」と「適性」の違い
「適正」は、「正しい」、「最適な」という意味合いで広く使える言葉です。
実際にも色々な事柄に使われており、クレジットカードへの入会の際には「適正な限度額は30万円という審査結果になりました」などと用いられます。
ただし、この言葉を使う側がそう判断したという意味に過ぎない為、本当の意味で「適正」なのかどうかまでは分かりません。
上のクレジットカードの限度額でも、審査した側がそのように判断したということです。
「適性」の方は、「きちんと合っているか」だと言い換えると分かりやすいと思います。
「適性がないとしか思えない」とすると、その人にそれは合っていないという意味になり、「適性次第だ」と言えば、合っていると判断できればと解釈できます。
「適正」を使った例文と意味を解釈
「適正」を使った例文と、その意味の解釈です。
ここまでに挙げた以外の使い方です。
「適正」を使った例文1
「コース適正も大事な予想要素の1つだ」
競馬の話ですが、競馬場によってそのコースと相性のいい馬が居るのは確かです。
他のレースでは今ひとつ調子が出ない様子でも、このコースならもっと力を出せるはずだなどと予想していくのも競馬の1つの魅力です。
「適性」を使った例文と意味を解釈
「適性」を使った例文と、その意味の解釈になります。
合っているかどうかの判断にはこちらの言葉です。
「適性」を使った例文1
「適性がないことは、大抵長続きしないものだ」
自分に合っているからこそ長続きするという考え方から言っているものと思われますが、決してそうとは言い切れないのが実際だと言えるでしょう。
続けているうちに、適性がついてくる(自分に合ってくる)ということもあるからです。
まとめ
「適正」と「適性」は、このような違いがある言葉だと覚えておきましょう。
特にパソコンやスマホでの変換時には間違えないように注意して使ってください。