この記事では、「生け殺し」と「生殺し」の違いを分かりやすく説明していきます。
「生け殺し」とは?
「生け殺し(いけころし)」という言葉は、「歌舞伎で台詞(せりふ)を言う時に、抑揚・強弱をつけること」や「歌舞伎で物語の状況に合わせて、下座音楽を強めたり弱めたりすること」を意味しています。
「生け殺し」には、「三味線で強く弾いたり弱く弾いたりすること」の意味もあります。
「生き殺し(いきごろし)」という辞書にない俗語もありますが、「生き殺し」は「生きていることが辛い状態にされること・生きる意味を感じられない中途半端な状態にされること」で「生殺し」と似た意味になります。
「生殺し」とは?
「生殺し(なまごろし)」という表現は、「すぐに殺さずに、後は死ぬだけの状態にしておくこと」を意味しています。
「生殺し」には、「結論を出さずに、相手が困って苦しむような中途半端な状態のままにしておくこと」といった意味合いもあります。
例えば、「試験の結果を聞くことができないのは生殺しの状態でした」や「恋人から音信不通にされて生殺しのような仕打ちを受けました」といった例文で使うことができます。
「生け殺し」と「生殺し」の違い!
「生け殺し」と「生殺し」の違いを、分かりやすく解説します。
「生け殺し」は「歌舞伎の台詞や三味線の音楽において、抑揚・強弱をつけること」を意味している言葉であり、「生殺し」にはそういった意味はまったくないという違いがあります。
「生殺し」とは、「ひと思いに殺さず、死ぬ寸前まで痛めつけること」や「決着をつけずに、相手が困って苦しむ中途半端な状態にすること」を意味している言葉で、歌舞伎や三味線とは関係がありません。
「生け殺し」と類似した辞書に掲載されていない俗語(厳密に言えば間違った言葉)の「生き殺し」であれば、「相手が苦しむような中途半端な状態にすること」の「生殺し」とほぼ同じ意味合いになります。
まとめ
「生け殺し」と「生殺し」の意味の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「生け殺し」とは、「歌舞伎の台詞や音楽に強弱・抑揚をつけること」を意味しています。
「生殺し」というのは、「死ぬ寸前まで痛めつけること」や「相手が悩んで苦しむ中途半端な状態にすること」を意味する言葉なのです。
「生け殺し」と「生殺し」の違いを詳しく知りたい時は、この記事をチェックしてみてください。