この「確率」と「統計」は、共にきちんとした定義の元、使われている言葉です。
「確率」とは?
「確率」とは、ある物事が起こる可能性(起こりやすさ)を数字で表したもので、百分率や分数で表現されます。
例えば、1/5がその確率だとすると、5回に1回はそうなると考えることができますが、確率はあくまで確率なので、10回連続で違う結果になるかも知れません。
これについては、一般的な6面体のサイコロがいい例になります。
このサイコロを振った時に1の目が出る確率は常に1/6ですが、10回以上続けて出ないことがあってもおかしくありません。
このように、数字できちんと起こる可能性が表現できるものの、必ずその通りになるとは限りません。
「統計」とは?
こちらの「統計」という言葉は、結果の把握という意味になります。
やはり数字で表現され、先の「確率」と絡めて説明すると分かりやすいでしょう。
同じくサイコロの例で、1/6の確率で1が出る(他の目でも同様です)と分かっている行為を100回行ったとします。
実際に1が出た回数が15回だった時に、「確率は1/6(16.666%)だったが、統計では15%となった」のように使われる言葉です。
実際に起こったものが「統計」で、「確率」はその可能性に過ぎないと覚えておいてください。
尚、1/○の確率という場合、○の数が大きいほど、その○回試行しても起こらなくなる(ことが多い)と考えていいでしょう。
例を挙げると、1/2の確率であれば、2回や3回で起こることが多いものの、1/100にもなると、200回程度連続して起こらないこともざらだという具合です。
要は確率が低くなるほど安定して起こる可能性が下がっていき、統計がその確率通りに収束するにはかなりの試行回数が必要になってきます。
確率が1/6のサイコロでも、きちんと1/6という統計になる為にはおよそ200~300回は試行しないといけないと言われています。
まとめ
実際に起こった結果の「統計」が正しいのかと言えばそうでもなく、「確率」がきちんと分かっていれば、そちらの方が(起こる可能性としては)正しいということになります。
これらの言葉はここが難しい部分だと言えそうです。