この「寄稿」と「投稿」という言葉には、どんな違いがあるのでしょうか。
「寄稿」の意味や使い方
「寄稿」(きこう)は、依頼によって、その相手(メディアなど)に原稿を送ることです。
依頼があって初めて成立する意味になる為、「渡す」と表現した方が合っているかも知れません。
一般的な募集に対して自らの意思で原稿を送ったような場合には、この「寄稿」とは呼びません。
その為、「雑誌に1本原稿を寄稿した」と使った時には書いて欲しいといった依頼に応えて行ったのだと分かります。
「投稿」の意味や使い方
「投稿」(とうこう)は、メディアなどに原稿を送ることです。
依頼されたという訳ではなく、自らの意思で行った場合にはこちらを使ってください。
「自分の投稿したネタが採用された」、「たくさん投稿したが、全て駄目だったようだ」などと使われる言葉で、採用されるか分からない一般的な募集に対して行った時に使う表現です。
「寄稿」と「投稿」の違い
「寄稿」と使うからには、その依頼がないといけません。
よって、この表現を使って渡したとされる原稿は、ほとんどの場合で採用が決まっていると考えていいでしょう。
稀に書き直しを依頼されたり、今回は見送られるといったこともあるかも知れませんが、そのような場合でも、依頼されて書いたのであれば「寄稿」と使って構いません。
「投稿」した原稿が採用されるかは、選考する側に懸かっています。
ラジオ番組にハガキを送るような時にはこちらが使われ、採用された時には「諦めずに何度も投稿した甲斐があって、初めてハガキが読まれた」のような用い方になります。
「寄稿」を使った例文と意味を解釈
「寄稿」を使った例文と、その意味の解釈になります。
この言葉で表される原稿の作者は「寄稿者」と呼ばれます。
「寄稿したはいいが、結構修正されて掲載されたのには少し不満だ」
どんな原稿であっても、寄稿した通りに掲載されるとは限りません。
編集者が少し表現や文末などの修正を行ったり、掲載先の都合から少し短くされるといった場合もあるものです。
それが不満であれば、先にそのような時には連絡が欲しいといったように伝えておくといいでしょう。
「投稿」を使った例文と意味を解釈
こちらは「投稿」を使った例文と、その意味の解釈になります。
採用された際には、「投稿者」という言葉でその作者が表現されます。
「1人3作品まで投稿できるらしいが、1本で勝負しようと思う」
何かの賞などへの応募条件が、3作品までとなっていると言っています。
多く送るほど有利になるとも考えられますが、一球入魂の精神で1本だけに全力を注ぐ方がいい場合もあり、それこそケースバイケースなので、これについては何とも言えないところです。
まとめ
「寄稿」された原稿は、依頼によって書かれたものになります。
「投稿」は、募集があればいつでも行える行為ですが、「寄稿」の方は、その依頼があってこそ使える言葉だと覚えておきましょう。