「踏襲」と「継承」の違いとは?分かりやすく解釈

「踏襲」と「継承」の違い言葉・カタカナ語・言語

みなさんが「踏襲」「継承」という言葉がどのような意味を持っているかご存知でしょうか?

そこでこの記事では、「踏襲」「継承」の違いを分かりやすく説明していきます。

「踏襲」とは?

「踏襲」とは?

「踏襲」「とうしゅう」という読み方をします。

この「踏襲」とは「それまでのやり方を受け継いでその通りにやること」「前の人が経験したことをそのまま受け継ぐこと」、あるいは「元のままに伝えること」「前人の説ややりかたをそのまま受け継ぎ自分のものにすること」といった意味を持っている言葉です。

「継承」とは?

「継承」とは?

「継承」「けいしょう」という読み方になります。

この「継承」とは「受け継ぐこと」「先代・先任者などが築いた地位・身分・財産・権利・義務などを受け継ぐこと」という意味を持っている言葉です。

「踏襲」と「継承」の違い

「踏襲」と「継承」の違い

ここで「踏襲」「継承」の違いを見て行きましょう。

どのような違いがあるでしょうか?前述の通り、「踏襲」「それまでのやり方を受け継いでその通りにやること」であり、「継承」「先代や先任者が持っていた地位・身分・財産・権利・義務などを受け継ぐこと」を指しています。

「踏襲」「継承」ともに「受け継ぐこと」を指している言葉ですが、「踏襲」「考え方・方法」に対して用いている一方で、「継承」「身分や財産」に対して使われているのです、このことから受け継ぐ対象が異なることが「踏襲」「継承」の相違点として理解することができます。

そのために「踏襲」「継承」の文章を置き換えることはできないために、使い方には注意が必要です。

「踏襲」の例文

「踏襲」の例文

ここで「踏襲」の例文がどのような形で使われるか見て行きましょう。

具体的には以下のようなものが挙げられます。

・『トップ交代になり、社長は前社長の方針を愚直に踏襲しているのだが、このままでは事業が拡大していくことは難しい』
・『先代の考え型を踏襲して商売してきたけど、もう今じゃ完全に時代錯誤になってしまった感じがあるな』
「踏襲」の例文を見ると、前人の考え方や思想などをそのまま受け継いでいることが分かりますが、それが次の世代にマッチしているとは言い切れません。

「継承」の例文

「継承」の例文

次に「継承」の例文を見て行きましょう。

主に以下のような文章があります。

・『父が他界して事業と財産を継承したのですが、これが逆に足枷になってしまった』
・『私が住む町は伝統芸能を継承してきてかなり有名ななところです』
「継承」の例文を見ると、財産や事業だけでなく文化などを受け継ぐことも理解できます。

まとめ

まとめ

ここまで「踏襲」「継承」の意味や違いを見てきました。

この2つの言葉で共通していることは「受け継ぐ」という点です。

しかし、実際に使われるシチュエーションが全く異なっているので、使い分けには注意が必要です。

そのためにここで意味を正しく理解して適切に使えるようにしっかりとチェックしておいてください。