「施行」と「試行」の違いとは?分かりやすく解釈

「施行」と「試行」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、同音の「施行」「試行」の違いを分かりやすく説明していきます。

「施行」とは?

「施行」とは?

「施行」とは、決められた内容の効力が発生することです。

「現在の日本国憲法は、1947年5月3日に施行となった」のような使い方になり、法令だけに限らず、「新しくなった校則が、昨日から施行された」といったようにも使われます。

また、「実行する」という意味にもなり、「明日から施行する」と使うと、その内容となるものを実行するという解釈になります。

ただし、単に何かを行うということではなく、予め決めていた内容に対して使う表現です。

「試行」とは?

「試行」とは?

こちらの「試行」は、試しに行うという意味になります。

「そろそろ試行できる」とすると、そろそろ実験的に行うことができると言っており、それを行うものの、本番ではないという解釈になる言葉です。

実験などにおいては、それが本番であっても、「試した数」という意味で使われる言葉で、「試行回数が100回に至った」のようにすると、100回それを試した(実験した)ことの表現になります。

元々実験の類いでは、全てが試しに行っていることと解釈できる為、このような使い方をされています。

「施行」と「試行」の違い

「施行」と「試行」の違い

「施行」「試行」の違いを、分かりやすく解説します。

「施行」は、何かの効力が発生すること、またはそのような対象が実行されるといった解釈になります。

「試行」の方は、試しに行うことで、「試行ではうまくいったものの、いざ本番では今ひとつだった」といったような使われ方になる言葉です。

尚、口語で「施行」「せこう」と呼んでしまうことがありますが、そちらだと、「施工」(せこう、計画通りに工事すること)になってしまうので注意してください。

「施行」は、「しこう」としか読みません。

まとめ

まとめ

「施行」「試行」は、このように違います。

先の「施工」(せこう)も、「しこう」とも読める言葉の為、口語では「施行」と尚更混同しがちなので気を付けてください。