この記事では、「俳句」と「川柳」の違いを分かりやすく説明していきます。
「俳句」とは?
「俳句」(はいく)とは、原則的に5、7、5の文節で作る詩のことです。
これを作ることは「詠む」と表現され、作品単位で「句」という数え方になります。
「季語」と呼ばれる季節を表現する単語が必ず入っている必要があり、例えば、「蝉」は夏の季語となり、「雪」であれば冬のそれになります。
この「俳句」を詠む人は「俳人」と呼ばれ、専業の人になると「俳諧師」と表現されます。
有名な人物では「松尾芭蕉」氏がそれに当たり、当時の江戸から東北地方に渡り、大垣までの150日にも渡る旅の間に詠んだ50句は「奥の細道」としてまとめられており、現在でも大変有名です。
「川柳」とは?
「川柳」(せんりゅう)も、「俳句」と同様に、5、7、5の文節で構成される詩になります。
その「俳句」との違いは、こちらには「季語」が必要ないという点です。
それが入っていると「俳句」となり、無ければこの「川柳」と呼ばれるという関係です。
この「川柳」という言葉は、俳句からこれを発案した「柄井川柳」氏からで、同氏は「俳句」も詠んでいましたが、その形式にとらわれない自由な発想からこの発案に至ったとされています。
「俳句」と「川柳」の違い
「俳句」と「川柳」の違いを、分かりやすく解説します。
これらの違いは、「季語」が入っているかどうかという点だけです。
また、どちらも必ずしも5、7、5の文節で詠まないといけない訳ではなく、その数をオーバーすると「字余り」、足りない場合には「字足らず」と表現されますが、よほどではない限り、「俳句」や「川柳」として成立します。
「川柳」は、季語が必要にならない為、自由に詠むことができ、サラリーマンの悲哀を面白おかしく表現して作られる「サラリーマン川柳」は、毎年話題になっています。
まとめ
「俳句」と「川柳」は、このように異なります。
「俳句」に必要な「季語」は、5000以上あると言われていますが、実は正式にまとめられたものなどは存在せず、過去の「俳句」などからそれだと判断されれば構わないというルールとなっています。