この記事では、「乙」と「粋」の違いを分かりやすく説明していきます。
「乙」とは?
「乙」は「おつ・きのと」と読み、の意味は以下の通りです。
1つ目は「十干の二番目」という意味で、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」からなる順番の2番目のです。
2つ目は「優劣を表すたとえ」という意味で、「甲乙」として使われます。
3つ目は「ものごとを説明する時の代名詞として使われる言葉」という意味で、一般的なものごとや、数学の問題などで、物の代名詞として「甲乙丙」などと使われます。
4つ目は「邦楽で、調子の高い音よりも一段低い音」という意味です。
5つ目は「4つ目の意味から転じて、普通と違って中々おもしろいと思う様子」という意味で、味わいがあって興味を持つ様子のことです。
上記に共通するのは「主たるものに準じる」という意味です。
「乙」の使い方
「乙」は「十干の二番目」「優劣を表すたとえ」「ものごとを説明する時の代名詞として使われる言葉」「邦楽で、調子の高い音よりも一段低い音」「4つ目の意味から転じて、普通と違って中々おもしろいと思う様子」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「乙だ・である」と使われたり、形容詞として「乙な味わい」などと使われたり、副詞として「乙に澄ます」などと使われます。
基本的に、優劣を表すことや、代名詞としての言葉のことや、味わいがあって面白い様子に使われる言葉です。
「粋」とは?
「粋」は読み方により意味が変わります。
「いき」と読む場合、1つ目は「性質や態度、みなりが上品であか抜けている様子」という意味です。
2つ目は「人情に通じていて、特に男女関係への理解が深いこと」という意味です。
3つ目は「花柳界や、その事情に通じている人」という意味です。
「すい」と読む場合、1つ目は「混じり気のない様子」という意味です。
2つ目は「すぐれているもの」という意味で、特に優秀であるとして選び抜かれることです。
3つ目は「世情や人情に通じて物分かりが良い様子」という意味で、さばさばとしておしゃれにな様子のことで、「いき」と同じ意味です。
「粋」の使い方
「粋」は「性質や態度、みなりがおしゃれであか抜けている様子」「人情に通じていて、特に男女関係への理解が深いこと」「花柳界や、その事情に通じている人」「混じり気のない様子」「すぐれているもの」「世情や人情に通じて物分かりが良い様子」という意味で使われます。
名詞として「粋だ・である」と使われたり、形容詞として「粋なはからい」などと使われたり、副詞として「粋にふるまう」などと使われます。
基本的に、身なりがおしゃれであか抜けている様子や、世情や人情に通じて物分かりが良い様子に使われる言葉です。
「乙」と「粋」の違い
「乙」は「優劣を表すこと」「代名詞としての言葉」「味わいがあって面白い様子」という意味です。
「粋」は「身なりがおしゃれであか抜けている様子」「世情や人情に通じて物分かりが良い様子」という意味です。
「乙」の例文
・『この2つの作品は甲乙つけがたい』
・『甲と乙それぞれの到着時間を求めよ』
・『ユーモアがあってなかなか乙な独演会だった』
・『現代風で乙な演出が効いている』
「粋」の例文
・『会社の粋(いき)なはからいに感謝する』
・『彼は着流しの粋(いき)な姿が似合う』
・『カクテルも充実して中々粋(いき)なお店だ』
・『日本アニメ界の粋(すい)を集める』
まとめ
今回は「乙」と「粋」について紹介しました。
「乙」は「味わいがある」、「粋」は「おしゃれであか抜けている」と覚えておきましょう。