「哀憐の情」と「武士の情け」の違いとは?分かりやすく解釈

「哀憐の情」と「武士の情け」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「哀憐の情」「武士の情け」の違いを分かりやすく説明していきます。

「哀憐の情」とは?

「哀憐の情」とは?

「哀憐の情」(あいれんのじょう)とは、かわいそうだと深く思う気持ちを指す言葉です。

「突然の大きな不幸に襲われた彼には、哀憐の情を禁じえない」といったような使われ方になる言葉です。

他に、「哀憐の情を感じる」という用い方もでき、「禁じえない」とすると、そう思うより他はないという解釈になり、それほどかわいそうだと感じた時にそのように表現されます。

「武士の情け」とは?

「武士の情け」とは?

「武士の情け」(ぶしのなさけ)は、かつての武士が、弱い者は見逃したり、貧しい者には物を与えることがその道だとされていたことから、そのような哀れみのこととして使われる言葉です。

現代に置き換えると、そこまでやり込める必要はないと考えて、いいところでやめておく、見逃すことがこのように用いられています。

「武士の情けとして、全部は報告しない」といったように使われますが、決してそれがいいこととは限りません。

「哀憐の情」と「武士の情け」の違い

「哀憐の情」と「武士の情け」の違い

「哀憐の情」「武士の情け」の違いを、分かりやすく解説します。

「哀憐の情」は、心からかわいそうだと思うことの表現になります。

似た言葉に「哀悼の情」(あいとうのじょう)がありますが、こちらは死者に対するそれになり、他の事柄に対して使うことはできません。

「武士の情け」は、そこまではしないでいいだろうと考えて見逃したり、徹底的にやる込めるのを避けることです。

まるで昔の武士のように、哀れみからの行動になりますが、前述のように、それが相手や関係者にとって常にいいことになる訳でもありません。

時には徹底的にやり込める方が本人の為になったり、周りのそれになるという場合も少なくない為で、下手にこの武士の情けをかけない方がいい(かける必要がない)ということもあるものです。

まとめ

まとめ

「哀憐の情」「武士の情け」は、このように異なります。

どちらも相手に対する情けや哀れみという意味になりますが、心からそう思い、悪い意味は何もないのが「哀憐の情」です。