この記事では、「宜」と「宣」の漢字の違いを分かりやすく説明していきます。
「宜」とは?
「宜」という漢字の音読みは「ギ」、訓読みは「よろしい・むべ」になります。
「宜」の漢字には、「よろしいこと(時宜など)」や「都合が良いこと(便宜・適宜など)」、「もっともなこと(宜なるかな・むべなるかな)」などの意味合いがあります。
「宜」の漢字の成り立ちは、「且(肉を載せた供物台)の中に、夕・月(いずれも肉)を描いた甲骨文」にあります。
「宜」の原義は「祭儀に使う肉が盛大に台に載っているさま」であり、「祭儀の準備が整っていてよろしいこと(準備できていること)」を意味しています。
「宣」とは?
「宣」という漢字の音読みは「セン」、訓読みは「のたまう」になります。
「宣」の漢字は、「広く知らせること・ある事柄を告げて知らせること」や「のたまうこと(天子が意向を知らせること)」という意味合いを持っています。
「宣」の漢字の成り立ちは、「宀(たてもの)+亘(めぐらす)」を組み合わせた会意形声文字にあります。
「宣」の原義は「周囲を垣で取り巻いた天子が居住する宮殿(正殿)」で、「宮殿の天子から出されるお触れ・勅命」を意味しています。
「宜」と「宣」の違い!
「宜」と「宣」の違いを、分かりやすく解説します。
「宜」と「宣」は漢字の形態が似ているだけで、それぞれの漢字の意味と成り立ちはまったく異なります。
「宜」の漢字は「よろしいこと・都合が良いこと・もっともなこと」という意味を持っていますが、「宣」の漢字は「広く知らせること・(天子・身分の高い人が)のたまうこと」を意味しているという明確な違いがあるのです。
「宜」の漢字の原義は「祭儀に使う肉が盛大に供物台に載っているさま」にありますが、「宣」の原義は「周囲を垣(塀)で取り巻いた天子が居住する宮殿」にあるという違いも指摘できます。
まとめ
「宜」と「宣」の漢字の意味の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「宜」の漢字は「よろしいこと・都合が良いこと・もっともなこと」を意味していますが、「宣」の漢字は「告げて広く知らせること・のたまうこと」を意味している違いがあります。
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