同じ「わらう」と読む「咲う」と「笑う」ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「咲う」とは?
この「咲う」を「わらう」とすぐに読める人は少ないかも知れません。
それもそのはず、この読み方はかつて漢字検定1級の問題として出題されたこともあり、日常的に使われるような言葉ではありません。
「わらう」と発音することから、後述する一般的な「笑う」を難しく表記した言葉だと思うかも知れませんが、それも少し違い、「本当におかしくて笑う」時に用いられる表現になります。
よって、薄ら笑いや苦笑といった意味で使うことはなく、特に裏がない笑い、屈託のない笑いという意味だと解釈してください。
「笑う」とは?
こちらの「笑う」は、よく見聞きする普通の笑いの表現です。
先のような薄ら笑いなど、色々な笑いに対して使うことができる柔軟な言葉で、「咲う」と使うのが相応しい所をこの「笑う」としても何も問題ありません。
つまり、「咲う」は「笑う」で表現できる感情の一部という扱いになり、意味が狭い言葉だと考えていいでしょう。
その他の「わらう」と読む言葉
「わらう」と読める漢字表記には、これらの他に「哂う」という言葉もあります。
こちらは嘲た(あざけた)笑いの表現で、何かを馬鹿にして笑う時に使われます。
「嗤う」としてもほぼ同じ意味になり、これらの言葉はいい意味では使われません。
「笑う」は、この「哂う」や「嗤う」と使う時の意味も内包してるので、どれが適当なのか分からない時には「笑う」と使っておけば間違いになることを避けられます。
より適当な表現にしたい場合やその意味を強調したい時に「咲う」や「哂う」と置き換えるといいでしょう。
まとめ
「咲う」は、一般にはあまり使われない言葉ですが、単純におかしいことが原因で「笑う」という意味になります。
合わせて紹介した「哂う」や「嗤う」と共に「笑う」でカバーできますが、より的確な感情表現になる使い方だと覚えておいてください。