この記事では、「三味線」と「三線」の違いを分かりやすく説明していきます。
「三味線」とは?
「三味線(しゃみせん)」とは、「江戸時代が近づく安土桃山時代末期に日本本土(京都周辺)でつくられたとされる三本の弦を持つ日本の弦楽器」のことです。
「三味線」は、紅木・紫檀・花林などの木材の胴に猫の皮(現在は犬の皮・合成皮革も多い)を張って、棹(さお)に絹製の弦を3本張ってつくった弦楽器なのです。
「三味線」は、象牙・べっ甲でつくった銀杏形のバチで弾いて演奏をします。
また「三味線」には、「細棹三味線(長唄三味線)・中棹三味線(民謡三味線)・太棹三味線(津軽三味線)」の種類があります。
「三線」とは?
「三線(さんしん)」とは、「室町時代の頃に琉球王国(現在の沖縄県)でつくられたとされる三本の弦を持つ日本の弦楽器」のことです。
「三線」は中国の弦楽器である「三弦」が原形になっていて、琉球王国で独自に発展した楽器ですが、蛇皮を張ることから「蛇皮線・蛇味線」とも呼ばれます。
「三線」は、イヌマキ・クスノキ・リュウガンなどの木材の胴にニシキヘビの皮を張って、ソーと呼ぶ棹に絹製の弦を3本張った和楽器なのです。
「三線」は、「義甲(ぎこう)」と呼ばれる水牛の角でつくった爪を指先に着けて演奏します。
「三味線」と「三線」の違い!
「三味線」と「三線」の違いを、分かりやすく解説します。
「三味線」も「三線」も「三本の弦を持っている日本の弦楽器」という点では共通していますが、「三味線」は「安土桃山時代の日本本土(京都周辺)」で生まれ、「三線」は「それより古い室町時代に琉球王国(現在の沖縄県)」で誕生したという違いがあります。
また「三味線」は「紅木・紫檀・花林などの木材の胴+猫(犬)の皮+象牙・べっ甲の銀杏形のバチ(演奏道具)」で作られていますが、「三線」のほうは「イヌマキ・クスノキ・リュウガンなどの木材の胴+ニシキヘビの皮+水牛の角の爪(演奏道具)」で作られているという違いを指摘できます。
まとめ
「三味線」と「三線」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「三味線」とは「安土桃山時代に生まれたとされる木材の胴に猫の皮を張った日本の弦楽器」を意味していて、「三線」は「室町時代頃に琉球王国に中国の弦楽器の三弦が入ってきて、独自に発展したとされるニシキヘビの皮を胴に張った弦楽器」を意味している違いがあります。
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