「ヘベス」は、「カボス」とはどのように違うのでしょうか。
「ヘベス」とは?
「ヘベス」とは、ミカン科に属する柑橘類の1つで、緑色の果実がそのまま食用になります。
直径4~6センチ程度の大きさで、それほど酸味が強くなく、柑橘系の果実の中でも味のバランスがとてもいいと評判です。
この「ヘベス」は、漢字で「平兵衛酢」と表記しますが、よくある当て字ではなく、そちらの方が正式な名称となっています。
つまり、日本が原産の果実で、江戸時代の末期に現在の宮崎県で自然に生息していたものが見付かり、そこから栽培が始まったと言われています。
「カボス」とは?
こちらの「カボス」も、日本が原産の果実になります。
漢字では「香母酢」と表記し、江戸時代に現在の大分県で栽培が始まったと言われていますが、先の「ヘベス」とは違い、確かなことは定かとなっていません。
「ヘベス」と同じくミカン科の柑橘類の果実で、見た目はかなり似ていますが、そちらより一回り小さく、酸味が強いのが特徴です。
その為、果実そのものを食すことはあまりなく、果汁が料理の薬味として利用されており、レモンの代わりに使われることも多いです。
「ヘベス」と「カボス」の違い
「ヘベス」は、現在宮崎県のみで生産されており、年間で150トン程度に留まっていますが、カボスは大分県や宮崎県などの九州以外に愛媛県でも生産されており、合計して年間5000トン以上が収穫されています(そのうちの多くは大分県産です)。
一般にも、「カボス」は聞いたことや、実際にその果汁が使われた料理を食べたことがあっても、「ヘベス」は名前さえ知らないという人も多く、九州地方以外ではマイナーな果実という扱いとなっています。
まとめ
「ヘベス」と「カボス」の違いは、まずは大きさ、次に酸味です。
また、「ヘベス」は果実として食すことができますが、「カボス」をそのように利用することはほとんどないと言っていいでしょう。