この記事では、「盛ん」と「盛大」の違いを分かりやすく説明していきます。
「盛ん」とは?
「盛ん」には4つの意味があります。
1つめは、他を圧倒する力、活力、自然の活動力がいいさまです。
燃える火のことで考えてみます。
薪をするときには、まずは紙や小枝など燃えやすいものに火をつけ、それから火を大きくしていきます。
火をつけたばかりのときは、小さな勢いです。
そこに大きな木材などを入れると、火の勢いが大きくなってきます。
この大きくなった勢いのことを指して「火が盛んに燃える」といいます。
これは、自然の活力がいいさまです。
2つめは、人がもっとも元気な時期であるさまです。
人生の中には、いろいろな時期があります。
病気がちなときもあれば、仕事をどんどんこなせるときもあるでしょう。
「盛ん」とは、活力に満ちていて精力的に動くような時期のことを指しています。
先の例だと、後者の様子をいいます。
3つめは、規模が大きくにぎやかに行われるさまです。
パーティーのことで考えてみます。
このパーティーには、何十人もの人が招待されました。
数多くの料理が出され、飲み物もたくさん振る舞われました。
オーケストラを呼んで生の演奏も行われました。
このパーティーは規模が大きくにぎやかだといえるでしょう。
4つめは、積極的に何度も行われるさまです。
別れを惜しむとき、何度も何度も勢いよく手を振ることがあると思います。
こういったさまを意味しています。
「盛ん」の使い方
規模が大きく、にぎやかで、勢いがあることを指して使用します。
人のようすや物事のようすに使用できます。
「盛大」とは?
儀式・集会・事業などの規模が大きく、活気があるさまのことです。
オリンピックのような式典は、規模が大きく、数多くの人によって行われて活気があります。
開会式では、花火が打ち上げられる、映像が流れる、ダンスを披露するなどが行われます。
こういった、規模が大きく、にぎやかで、立派なさまを意味している言葉です。
もう少し身近なところでは、集会が「盛大」に行われることがあります。
大勢が集まり、生き生きとした雰囲気で、立派に行われるようなことをいいます。
「盛大」の使い方
儀式・集会・事業などについて使用をします。
規模が大きく、活気があるさまを指しています。
「盛ん」と「盛大」の違い
前者の言葉は、勢いの強さを表しています。
水や火など自然界のものや、人の勢い、儀式や集会などの勢いをいいます。
後者の言葉は、規模が大きくにぎやかであるさまを表しています。
儀式・集会・事業などについていいます。
「盛ん」の例文
・『盛んに宣伝をする』
・『盛んに手を振る』
・『セミが盛んにないている』
「盛大」の例文
・『開会式は盛大に行われた』
・『誕生日を盛大に祝ってくれた』
・『盛大な拍手に迎えられる』
まとめ
どちらの言葉も勢いのことを指しているのですが、一方は活力、自然界、人間の行動などを指しており、もう一方は儀式や集会などのことを指しており、何の勢いなのかという点に違いがあります。