「前に」と「以前に」の違いとは?分かりやすく解釈

「前に」と「以前に」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「前に」「以前に」の違いを分かりやすく説明していきます。

「前に」とは?

「前に」とは?

「前に」は、基準となる着地点をあいまいにしたうえで基準点となるお話がどうであるかを述べます。

例えば、「前にお話ししたゲームの開発状況はどうですか」とお話を切り出した場合、この会話の着地点は、ゲームの開発状況ですが、いつ頃のお話だったかはどうでもよく、着地点のみ着目をします。

これを、「以前にお話ししたゲームの開発状況はどうですか」とした場合、ゲームの開発がどうなったかどうかだけを知りたいということになりますのでお話の基準点である、ゲームの開発状況という着地点が重要視されているのです。

「以前に」は着地点が明確であるが故、それに応える義務が受け手に存在します。

「以前に」とは?

「以前に」とは?

「以前に」は、話の基準が明確で、相手は基準に対してどうであるかを述べる必要性があります。

この文法の利点は、お話の基準明確にするため、相手の大して答えを望む場合有効に働きます。

例えば、以前にお願いしていたお仕事はどうなりましタカ、という言葉があれば、相手はそれに対して答えなければならないです。

これを前にという言葉に置き換えると、日本語としては、答える基準があいまいであるということもあり答える必要性がないという解釈になります。

「前に」と「以前に」の違い

「前に」と「以前に」の違い

「前に」「以前に」の違いは、実質的には言葉の意味は同じととらえますが、明確にお話の着地点がある言葉であると仮定した場合、「前に」は質問に対する答えを容姿しなくてもよく、「以前に」は質問に対する答えを用意しなければならないという決まりがあるというのが違いです。

「前に」の例文

「前に」の例文

・『前に頼んでいた仕事はどうなった?』
この例は、前にとあるため、実は日本語の使い方の定義においては着地点があいまいであるという理由から、質問に対して答える必要性はないです。

したがって、頼んでいた仕事ができていない場合であろうとできていようと黙っていても構いません。

「以前に」の例文

「以前に」の例文

・『以前に頼んでいた仕事はどうなった?』
この例は、以前にとあるため、お話の着地点である仕事がどうなったかという部分は絶対に答える必要があります。

その為、質問を受けた側は答える義務があります。

まとめ

まとめ

「前に」「以前に」の違いですが、日常で使用する言葉としてみた場合、本音で言えば実質両方とも違いはないです。

ただし、正しい日本語の観点から言えば、「前に」は、質問に対する着地点があいまいであるという点があり、「以前」はこのお話を切り出した以降にまでお話がさか戻るという性質上、お話の着地点が明確になるため、質問であれば答える義務が生じるのです。

その為、明確に違いを求めるのであれば、「前に」という言葉で質問を受けた場合、その質問に対して答えなくともよいですが、「以前に」は質問の答えを明確に求めるという性質であるため、答えを求められたら答えるのが筋です。

ただし、ここまで日本語で「前に」「以前に」のニュアンスを気にして質問をする人物はおそらく稀であると言えます。