「慎む」と「謹む」の違いとは?分かりやすく解釈

「慎む」と「謹む」の違い言葉・カタカナ語・言語

同じ読み方をする言葉の中には、ニュアンスが異なる言い回しもあります。

この記事では、「慎む」「謹む」の違いを分かりやすく説明していきます。

海のように豊かな言葉を育んでいきましょう。

「慎む」とは?

「慎む」とは?

慎む(つつしむ)とは、出しゃばらないこと。

はめを外さないように、注意することです。

控えめで落ち着いた態度を取ることが「慎む」になります。

「慎」という漢字には、ひとつひとつの行動を丁寧におこなうという意味があります。

世間の人たちがどう思うのか、社会人としてどのような振る舞いをすればいいのか、大人として考えることが「慎む」にあたります。

ひと言でいうなら、わがままな行動をおさえて、慎ましやかな態度を取ることです。

「~しないように気を付ける」という訳がある「慎む」は、このように用います。

「感染予防のため、できるだけ会話は慎んでください」「ドクターから酒とタバコを慎むように、注意を受けました」このように、控えること、注意することが「慎む」です。

「謹む」とは?

「謹む」とは?

謹む(つつしむ)とは、改まった態度をとること。

相手に尊敬の気持ちをあらわすために、襟を正すことです。

上司や目上の人など、自分より上の立場の人に用いる言い回しです。

「謹」という漢字には、気を引き締めるという訳もあります。

目上の方の前でそそうをしないように、注意深くおこなうことが「謹む」です。

身なりをととのえ言葉遣いに気を付け、相手の反感を買わないように留意することです。

「謹む」はこのように用います。

「校長先生のお話があったので、謹んで耳を傾けました」「謹んで、お慶び申し上げます」「謹んで、お悔やみ申し上げます」「謹んで」というフレーズは、相手に畏敬の気持ちをあらわす常套句になります。

「慎む」と「謹む」の違い

「慎む」と「謹む」の違い

どちらも同じ読み方をするので、間違えやすいです。

「慎む」「謹む」の違いを、分かりやすく解説します。

・注意は「慎む」尊敬は「謹む」
仕事の現場でもよく使うものが「慎む」「謹む」です。

どちらも平仮名だと「つつしむ」と読めるので、迷ってしまうこともあります。

大まかに分けると「慎む」「注意すること・控えること」です。

そして「謹む」「うやうやしく振る舞うこと」につながります。

お酒やタバコ、暴飲暴食を控えたいときは「慎む」

目の前にいる相手に、敬意をあらわしたいときは「謹む」を選びます。

自分のおこないに対しては「謹む」、相手に尊敬の気持ちを伝えるのが「謹む」です。

まとめ

まとめ

「慎む」「謹む」の違いを分かりやすくお伝えしました。

どちらも「つつしむ」と読みます。

「慎む」は、控えめで落ち着いた振る舞いをすること。

お酒やタバコなどを控えるときにも用います。

そして「謹む」「謹んでお悔やみ申し上げます」「謹んでお慶び申し上げます」のように、おごそかなシーンで用いる重厚感のあるフレーズです。

注意することが「慎む」

相手を高く持ち上げるのが「謹む」です。