「人工知能」と「機械学習」の違いについて、例を挙げながら具体的に説明していきます。
「人工知能」とは?
「人工知能」と、AI(Artificial Intelligence)とも呼ばれ、ざっと表現すると、特定の結果を出す為に作られたプログラムのことです。
その作り方や色々な情報を与えることで、それらに応じた様々な結果が得られます。
ランダム的な要素をもたすことで、同じ情報でも同じ結果になるとは限らなくなり、そのような運用の仕方もまま見られます。
人間でも同じ情報があれば、似たような結果が導き出せることも多いながら、そこまでの計算速度やあらゆる可能性まで考慮した計算から導き出される結果の正確さや多様さはコンピューターならではだと言うことができ、将棋の対局ソフトがそのいい例となっています。
その将棋ソフトでは、まずゲームとしてのルールがプログラムされており、そこに過去のプロ棋士の棋譜などがデータとして与えられて、現在では人間を軽く凌ぐ強さが発揮されています。
その強さは、名人がハンデなしの平手で2連敗してしまったほどで、もう人間では勝てないレベルに達しています。
「機械学習」とは?
「機械学習」とは、「人工知能」の1つで、原則となる決まりだけプログラムし、その範囲でコンピューターによる自己学習をさせることです。
また将棋ソフトの例になりますが、ルールのみをプログラムしておき、その範囲で勝手に強くなるようにこの「機械学習」させることができます。
具体的には、コンピューター同士で対局し、悪かった部分が次回に活かされるように作っておくことで、何十万回も対局しているうちに勝手に強くなっていくといった具合です。
こちらも原則の部分は人間が作る必要がありますが、そこからどのように発展していくかは未知の世界となり、「人工知能」の進んだ使い方だと言うことができます。
まとめ
結果にある程度のデータが必要となるのが「人工知能」だと考えていいでしょう。
それがないことには計算が行えない為、極論ではただの計算プログラムだと言えなくもありませんが、「機械学習」になると、そのデータが必要なく、原則となる部分の構築だけで独自に様々な結果を生み出すことができる仕組みだと覚えておきましょう。