この記事では、「アンニュイ」と「ニヒル」の違いを分かりやすく説明していきます。
「アンニュイ」とは?
「アンニュイ」はフランス語の「ennui」が日本語化した言葉で、意味は以下の通りです。
1つ目は「倦怠感」という意味で、無気力でどんよりしている様子を言います。
2つ目は「退屈」という意味で、現状に飽きてしまい、暇をもてあましている様子を言います。
3つ目は「物憂くさせるもの」という意味で、やる気をなくさせるものごとを言います。
上記に共通するのは「やる気がない」という意味です。
「アンニュイ」の使い方
「アンニュイ」は「倦怠感」「退屈」「物憂くさせるもの」という意味で使われます。
日本語では名詞・形容動詞として「アンニュイだ・である」と使われたり、形容詞として「アンニュイな」と使われたり、副詞として「アンニュイで」と使われたりします。
フランス語では「19世紀のヨーロッパ文学に代表される哀愁が漂う感じ」という意味もあります。
基本的に、哀愁が漂っていて気だるそうにしている様子に使われる言葉です。
「ニヒル」とは?
「ニヒル」はラテン語の「nihil」が日本語化した言葉で、意味は以下の通りです。
1つ目は「虚無的な思考」という意味で、世の中のものは全て空しいと考える傾向のことを言います。
2つ目は「冷淡で暗い影のある雰囲気」という意味で、感情の起伏がなく常に冷めた態度を取る様子を言います。
上記に共通するのは「空しい気持ち」という意味です。
「ニヒル」の使い方
「ニヒル」は「虚無的な思考」「冷淡で暗い影のある雰囲気」という意味で使われます。
日本語では名詞・形容動詞として「ニヒルだ・である」と使われたり、形容詞として「ニヒルな」と使われたり、副詞として「ニヒルで」と使われたりします。
日本語では「カッコいい」というイメージで使われますが、本来の意味は「冷淡で影がある」という,あまりよくない意味です。
「アンニュイ」と「ニヒル」の違い
「アンニュイ」は「哀愁が漂っていて気だるそうにしている様子」という意味です。
「ニヒル」は「本来は冷淡で影がある様子」「日本では冷静でカッコいい様子」という意味です。
「アンニュイ」の例文
・『このモデルはアンニュイな表情で一躍有名になった』
・『飼い猫のアンニュイな仕草がたまらなくカワイイ』
・『彼女はアンニュイな表情で髪をかきあげた』
・『この町の何となくアンニュイな雰囲気が好きだ』
「ニヒル」の例文
・『彼はニヒルな演技で女性ファンのハートをつかんだ』
・『彼はいつもニヒルな奴だが、実は情に厚い性格だ』
・『友達の彼氏がすごくニヒルで素敵だった』
・『彼は質問に答えずにニヒルな表情を浮かべていた』
まとめ
今回は「アンニュイ」と「ニヒル」について紹介しました。
「アンニュイ」は「物憂げな様子」、「ニヒル」は「冷淡で影がある様子」と覚えておきましょう。