「検挙」と「起訴」の違いとは?分かりやすく解釈

「検挙」と「起訴」の違いとは?言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「検挙」「起訴」の違いを分かりやすく説明していきます。

「検挙」とは?

「検挙」とは?

「検挙」は、犯罪行為を行った人物であることを特定するために捜査機関が執り行える権限です。

この権限は、あくまで逮捕と異なり、罪を犯したものが逃亡の恐れがない場合通用する権限で、相手が逃亡しそうな場合は即座に逮捕という権限を捜査機関側は取ることができます。

なお、「摘発」という仕組みもありますが、あちらは、犯罪行為を行ったことを周囲に知らしめるために行使することで、検挙や逮捕という権限にプラスする形で周囲に罪を犯した人物たちを公表して知らしめることが可能なのが「摘発」です。

「起訴」とは?

「起訴」とは?

「起訴」は、罪を犯したとされるものが本当に罪を犯しているかどうかを判断するべく裁判所に判断を仰ぐことです。

つまり、犯罪者側が犯罪を犯したという確たる証拠がない場合、状況証拠などの他この人物以外犯罪行為を起こす可能性がないなど100%ではないが「起訴」した人物が疑わしいと判断した場合、検察官側が行使する権限が「起訴」です。

「検挙」と「起訴」の違い

「検挙」と「起訴」の違い

「検挙」「起訴」の違いは、犯罪を行ったことが明確であるかそうではないかです。

「検挙」は犯罪行為をしたことは疑う余地もなく、後はどのような犯罪をしたかだけを操作することにあり、「起訴」は、恐らく犯罪者であろうということを裁判所に認めてもらうための行動であるため、違いは、犯罪行為が明確に行われたという事実があるかどうかです。

「検挙」の例文

「検挙」の例文

・『交通違反で検挙する』
この例は、交通違反により捕まり、犯罪者であることが確定したという例です。

「検挙」の場合、対象が逃げる意思を見せていないため、この例では恐らく、素直に警察側の要請に従っており、従わないと、「逮捕」となります。

「起訴」の例文

「起訴」の例文

・『殺人の容疑で起訴された』
この例は、殺人という容疑で検察側に裁判所に来るよう要請を受けたという例です。

裁判所で、最終的に本当に人を殺したのかを判断しますので、まだこの状態では犯罪者であるかどうかは未知数です。

まとめ

まとめ

「検挙」と、「起訴」の違いはすでに犯罪者であることが決定しているかそうではないかです。

「検挙」は、すでに犯罪者であることが確定しており、逃亡しないが故、「検挙」という権限で対象の犯罪者を連れていくことができます。

この時手錠を必要としないのが「検挙」で罪人であるにもかかわらず、暴れるや罪を認めたそぶりを見せて逃亡するなどをした場合、「逮捕」という扱いになり、相手を拘束する権限が警察組織には与えられます。

なお、「逮捕」ですが、実は一般人でも可能な行為で犯罪者を取り囲む周囲の方々に危険が及ぶ場合、相手を「緊急逮捕」という名目で拘束することが可能です。

「起訴」については、対象となる人物が、犯罪者なのかよくわからない場合、裁判をしてから犯罪者であることを決めるのが「起訴」「不起訴」とは、対象が犯罪者なのかどうかを調べる行為を放棄もしくは犯罪者ではないと判断したという意味です。