この記事では、「初期」と「所期」の違いを分かりやすく説明していきます。
「初期」とは?
初めの時期と書いて、「初期」。
ある物事の初めの時期や始まって間もないころ、といった意味があります。
ある物事とは、その現象や活動などを意味し、それらの初めの方の時期や期間が「初期」となります。
このような意味から「初期」は、「滑り出し」や「出だし」、「幕開け」、「開始地点」、「スタート地点」などと言い換えることができ、対義語は、ある物事の末の時期を意味する「末期」です。
「初期」の使い方
何の初めの方なのかを意味する使い方が多くなる「初期」。
例えば、「昭和初期」や「明治初期」、「初期状態」などといった言葉があります。
また、初めの方といった意味として、「初期化」や「初期設定」、「初期セットアップ」などといった言葉もあります。
「所期」とは?
期待すること、期待するところを意味する「所期」。
こうなるであろう、こうなると素晴らしい、こうなると嬉しい、などといった内容を意味する言葉となります。
このような意味から「所期」は、「期待」や「要望」、「待望」、「予測」、「楽しみ」、「待ち望む」などと言い換えることができます。
「所期」の使い方
期待することを意味する「所期」の使い方には、「所期の目的」や「所期の成果」、「所期の目標」などといった言葉があります。
「初期」と「所期」の違い
「初期」は、初めの時期や始まって間もないころ。
「所期」は、期待すること、期待するところ、といった意味があります。
同じ読み方でも意味を比較すると、全く異なった意味を持つ言葉だということがわかります。
そのため、同じ使い方をしている言葉には要注意です。
例えば、「初期の目標」と「所期の目標」とでは、目標に対する意味が異なります。
「初期の目標」は、初めの頃に決めた目標を意味し、「所期の目標」は、期待している目標ということになります。
「初期」の例文
・『私は、明治初期の文化に興味があります。』
・『不要になったパソコンをネットオークションで売るため、初期化しておきました。』
・『この作品は、ゴッホが画家としてデビューした初期の作品となります。』
・『初期設定のままではパソコンを使用することができないため、パソコンに詳しい友人に色々と教えてもらいました。』
「所期」の例文
・『おかげさまで、所期の目標を達成することができました。』
・『努力した結果、所期した目標を上回ることができました。』
・『「私は業界首位を所期しています。みなさん、頑張ってください」と社長からのお言葉があった。』
・『所期の目的を果たすことは、思っていたよりも大変なことでした。』
まとめ
同じ「しょき」という読み方でも意味が異なる「初期」と「所期」。
時期を表す「期」なのか。
それとも、期待を表す「期」なのかを考えると意味がわかりやすくなる言葉となります。