暦や日付に関わる言葉というのは様々な国で独特な言い方があったりします。
例えば我が国日本では『元号』という西暦とは違う独特のものを使っています。
もちろんそれ以外にも一般的な日付などを呼ぶ方法にも特徴があり、混乱する考え方も多いのが事実です。
例えばその中でも『当期』と『今期』という言葉を仕事や会社の業績発表、株主総会などで聞いたことがあるというかたも多いと思います。
一見すると似た意味を持つように見えますが、ニュアンスは違っており、混同すると情報を間違えて理解することにもなるので十分注意したい単語です。
この記事では「当期」と「今期」の違いを分かりやすく説明していきます。
「当期」とは
まず、この単語の意味は『該当する期間』のことを指します。
もう少し例を挙げて見ていきましょう。
『該当する期間』ということは文脈によって様々です。
毎回説明などで、過去の期間、例えば、2000年という言葉を連続して使うと面倒です。
そこで『その年は』という意味で『当期』はという単語で説明をするのです。
もちろん、『該当する期間』ですので、現在のことを指しても全く問題はありません。
ポイントは会話や説明、文章におけるどの期間のことを指しているのかにあります。
「今期」とは
一方『今期』は『現在の期間』を表します。
『今』という漢字がありますので、理解がしやすい言葉ではないでしょうか。
会社の業績発表などで、『前期』という1年前を表す表現と同時に頻繁に出て来る単語がこの『今期』です。
例えば2021年を現在我々が暮らしている西暦とした場合、『今期』と置き換えることが出来ます。
ポイントは『現在』や『今』という部分にあることを頭に入れて言葉を見ると直ぐに意味を理解できる様になります。
「当期」と「今期」の違い
この二つは『該当する期間』なのか『今の期間』なのかという違いで分けることが出来ます。
少しややこしいですが、『当期』という言葉は『今期』にとって代わることが出来ますが、『今期』を『当期』に置き換えることは難しいです。
例えば2021年を現在として会話していた時に『今期』と言い換えることもできますし、『当期』とすることもできます。
しかしながら、1990年のことを会話していた時は『当期』とは言えますが、『今期』とは言えません。
「当期」の例文
・『2010年当期の業績と比較して2021年は2倍の売上を記録しました。』
・『当期純利率は前年比10%アップを記録しております。』
※この場合の当期は『今』のことを表しています。
・『10年前の当期の業績は大きな災害があった為、2021年と1対1で単純比較はできません。』
『今期』の例文
・『我が事業部では今期の目標を新規顧客獲得100件と設定した。』
・『5年前と比べて今期の業績は10倍アップと素晴らしい成績を叩き出している。』
・『今期は来期に向けた更なる飛躍の年とする為に新製品開発に取り組む所存です。』
まとめ
如何でしたでしょうか。
『今期』という言葉は比較的分かりやすいのに対して『当期』は文脈やどの期間を見ているのかで意味が変わって来る少しややこしい言葉でした。
しかし、『該当している期間』という形で覚えてしまえば理解しやすくなるので是非覚えておきましょう。
この様な表現はほかにもよく使われており、例えば『当日』や『本日』、『今日』。
『当年』や『今年』などです。
是非この『当』と『今』や『本』という言葉の違いを覚えて使い分けてみて下さい。