この記事では、「糺す」と「正す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「糺す」とは?
「糺す」には、物事の理非を明らかにする、罪過の有無を追及する、といった意味があります。
読み方は「ただす」です。
この「糺す」の「糺」は、音読みで「キュウ」と読み、訓読みでは、「ただす」以外に「あざなう」と読みます。
過ちを問いただす、厳しく訊ね、そして、調べる、という意味で用いられる言葉です。
このような意味から「糺す」の類語は、「査問」、「鞫問」、「審問」、「問い詰める」、「問いただす」などとなります。
英語で言えば、「they sardine」です。
「糺す」の使い方
「糺す」の使い方は、過ちを問いただす使い方が基本となり、「事件の真相を糺す」あ「事の是非を正す」、「真偽を糺す」などとなります。
「正す」とは?
「正す」には、良くないところ、間違っているところをなおす、正しくするといった意味や乱れているところを整える、といった意味があります。
「正す」の「正」は、音読みで「セイ」、「ショウ」。
訓読みで「ただしい」、「まさ」と読みます。
この漢字そのものに正しい、間違いのない、道理にかなった、といった意味があります。
このような意味から「正す」の類語には、「修正」や「訂正」、「矯正」、「改良」、「直す」、「治す」などとなります。
英語で言えば、「correct」です。
「正す」の使い方
「正す」の使い方は、正しくするといった使い方が基本となり、「姿勢を正す」や「襟を正す」、「行いを正す」、「服装を正す」などとなります。
「糺す」と「正す」の違い
同じ読み方の「糺す」と「糺す」は、意味を踏まえ使い分けする必要があります。
「糺す」には、物事の理非を明らかにする、罪過の有無を追及する、といった意味があり、過ちを問いただす際に用いられる言葉です。
一方、「正す」には、良くないところ、間違っているところをなおす、正しくするといった意味や乱れているところを整える、といった意味があり、間違いを直す、きちんと整えるといった際に用いられる言葉です。
このように、「糺す」と「正す」には、明確な意味の違いがあります。
「糺す」の例文
・『私は、罪を糺す仕事に就きたいと思い裁判官を選びました。』
・『事件の真偽を糺すこの仕事にやりがいと責任感を持っています。』
・『なぜ、このようになってしまったのか。そのわけと糺すことにしました。』
・『出品された作品の真偽を糺しているところです。』
「正す」の例文
・『先生の口癖は、「服装の乱れは心に乱れ」そのため、毎朝、服装チェックが行われ服装を正すことから始まります。』
・『姿勢を正すことは、気持ちが引き締まり良いものです。』
・『襟を正して、気合を入れ直しました。』
・『親として子供の誤った考えを正す必要があります。』
まとめ
以上が「糺す」と「正す」の違いです。
これらが持つ漢字の意味を踏まえ、正しく使い分けることが大切です。