この記事では、「吟味」と「検討」の違いを分かりやすく説明していきます。
「吟味」とは?
「吟味」には3つの意味があります。
1つめは、物事の細かい点にまで気をつけて調べること、また細かい点にまで気をつけて調べて選ぶことです。
高級食材店で食材を選ぶときのことで説明をします。
目の前にはさんまが並んでいます。
どれも鮮度がよさそうなのですが、よくよく見るとそれぞれ違いがあるようです。
厚みがあるだろうか、目が濁っていないだろうか、お腹は硬いだろうかなど、いろいろと細かいところまで調べてみました。
そして、調べた結果を考慮して必要なだけのさんまを選びました。
これは「食材を吟味する」といいます。
2つめの意味は、問われている罪の具体的な内容を調べただすことです。
時代小説などだと「役人の吟味」などという言葉で使われています。
3つめは、詩歌に節をつけてうたい、その趣を味わうことです。
「吟味」の使い方
3つの意味がありますが、細かいところまでよく調べるという意味で使うことが多いです。
適当に選ぶことには使用しません。
「検討」とは?
物事についてよく調べて、よいか悪いかを考えることです。
自宅で使っている電気ケトルが壊れてしまったので、新しいものを購入しようと思います。
店に行くといくつもの製品があり、どれがいいのか迷ってしまいます。
同じように目ますが、それぞれ機能が異なります。
どういった機能があるのか調べてみて、どの製品がよいか悪いかを考えてみました。
また、今日購入をするかも考えてみました。
このことを「製品の購入を検討する」などといいます。
今度はペット飼育のことで説明をします。
シマリスを飼育したいと思っています。
しかし、シマリスを飼ったことがないので、きちんと世話をすることができるか不安があります。
そこで、シマリスを見てくれる動物病院が近くにあるか、エサを購入する費用はあるか、最後まで面倒を見ることができるかなど、いろいろと考えて、飼育することがよいか、悪いかを考えてみました。
これは「シマリスの飼育を検討する」といいます。
「検討」の使い方
よく調べてよいか悪いかを考えるという意味で使用をします。
物事について使う言葉です。
「吟味」と「検討」の違い
「吟味」は細かいところまで調べること、また調べて選ぶことです。
「検討」はよく調べて、よいか悪いかを考えることです。
「よいか悪いか考える」という意味が含まれている点が「吟味」とは異なります。
「吟味」の例文
・『吟味した素材で作る』
・『十分に吟味していない』
・『吟味して選ぶ』
・『吟味を重ねる』
「検討」の例文
・『検討しておきます』
・『真剣に検討をする』
・『加盟を検討している』
・『一般への販売を検討しています』
まとめ
調べるという意味が似ている2つの言葉ですが、一方は細かいところまで調べて選ぶこと、もう一方はよく調べてよいか悪いかを考えることで、意味合いが異なります。