この記事では、「私用」と「私事」の違いを分かりやすく説明していきます。
「私用」とは?
私の用事、私のために用いること、を意味する「私用」。
「私用」は、その人自身の個人な用事を意味する言葉となります。
例えば、個人的な旅行や通院、趣味の習い事、子供の学校行事、冠婚葬祭などは、すべて、周りの人から見れば「私用」となります。
このように、自分自身だけに関係する用事だけではなく、家族や親戚、友人などに関する用事も含めて「私用」と言います。
このような意味から「私用」は、「プライベート」や「所用」、「家庭の事情」などと言い換えることができます。
「私用」の使い方
「私用」を用いた言葉には、「私用電話」や「私用のため」、「私用車」、「私用出入口」などがあります。
「私事」とは?
公的なものではなく、自分だけに関係した個人的な事柄を「私事」と言います。
また、その中でも、自分だけのこととして秘密にしていることを意味する言葉です。
その人個人のプライベートや家族といった身内のプライベートを意味し、その中でも、特に秘密にしておきたいことや人に知られたくないようなことに対し「私事」を用いることが多くなります。
このような意味から「私事」は、「自己都合」や「一身上の都合」、「家庭の事情」、「極秘」、「内緒」などと言い換えることができます。
「私事」の使い方
「私事」の場合、「私事ではありますが」や「私事で恐縮ですが」などといった使い方となります。
「私用」と「私事」の違い
「私用」は、その人個人の用事。
「私事」は、その人個人の個人的な事柄を意味し、「私事」の場合、用事といった意味は含まれません。
また、「私用」に比べ、「私事」の方が秘密、内緒といった意味が強いものとなります。
類語関係にある「私用」と「私事」ですが、その内容や使用する場面に応じて違いを踏まえ使い分ける必要があります。
「私用」の例文
・『来週は、私用でお休みさせていただきます。』
・『申し訳ありませんが、私用のため、午後から半休を頂きたいと思います。』
・『勤務中の私用電話はひかえるように部下に注意しました。』
・『大変申し訳ございません。○○は、本日、私用のためお休みをいただいております。』
「私事」の例文
・『私事で本当に申し訳ないのですが、実家の母の具合がよくないためお休みさせて頂くことはできないでしょうか。』
・『今回の件では、私事でそちら様には多大なるご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ございません。』
・『私事ですが、この度、結婚し退職させて頂く事になりました。』
・『大変恐縮ですが、明日は私事でお休みさせて頂きます。そのため、明日は○○が担当させて頂きます。』
まとめ
一般的に、個人の用事を示す場合は「私用」。
個人の事柄を示す場合は「私事」といった使い分けが行われる「私用」と「私事」。
両者ともにビジネスの場でもよく用いられる言葉となります。