この記事では、「随一」と「唯一」の違いを分かりやすく説明していきます。
「随一」の意味や使い方
「随一」は、その対象の中で最も抜けている、優れているという意味で使う言葉です。
「彼はこのチームの中で得点源として随一の存在だ」のような使われ方になり、この場合の意味は、そのチームで一番得点力があるのが彼だと言っています。
「業界随一のサービスでお客様をお迎えします」と使うと、同業界の中でもサービスには一番の自信があると表現していることになり、それだけの自信の表現だと考えていいでしょう。
ただし、使った人の主観による部分も大きい言葉なので、本当にそうなのかどうかはまた別の問題になります。
「唯一」の意味や使い方
「唯一」は、他にないそれだけの存在という意味になります。
「全体的に褒められたものではないが、唯一その点だけは優れている」などと使う言葉で、この例では、褒める部分がほとんどないが、その一点だけは優れていると認めると表現しています。
「このサークルで唯一の女性だ」と言えば、他にサークル内に女性は居ないという意味になり、「それだけが唯一の欠点だと聞いた」とすると、それと言われる部分が、ただ1つの欠点だと表現しています。
「随一」と「唯一」の違い
「随一」と「唯一」の違いを、分かりやすく解説していきます。
まず、「随一」は「ずいいち」と発音する言葉で、「唯一」は「ゆいつ」となります。
「一」の読み方が異なるので、この点に注意してください。
そして、「随一」は対象の中で最も抜けている存在や部分という意味になりますが、「唯一」はそれ1つだけだという解釈になる為、それほど似ている訳でもありません。
ただし、「随一の存在」は、優れているという点では「唯一の存在」とも表現することができる為、これらは似た使い方ができる場合もあります。
「随一」を使った例文と意味を解釈
「随一」を使った例文と、その意味の解釈になります。
それだけ優れているという意味になる言葉です。
「織田家の家臣の中でも、柴田勝家は随一の猛将だったらしい」
柴田勝家と言えば、勇猛果敢で有名な武将で、度重なる戦場の中で傷一つ負ったことがないとも言われているほどの存在です。
よって、「随一の猛将」という呼び方は、とても相応しい表現だと言うことができます。
「唯一」を使った例文と意味を解釈
こちらは「唯一」を使った例文と、その意味の解釈になります。
英語では、“only one”と表現されます。
「関東勢から唯一勝ち残ったのが、あの高校だ」
全国大会において、関東の高校からただ1つ勝ち残っているのがその高校だと言っています。
それ以外にはないという解釈になる言葉なので、このような使い方が多くなります。
まとめ
「随一」と「唯一」は、このような違いのある言葉です。
使い方によっては似た意味になることもありますが、基本的には別の言葉だと考えておいていいでしょう。