この記事では、「獲得」と「会得」の違いを分かりやすく説明していきます。
「獲得」とは?
「獲得」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「獲得」は「かくとく」と読みます。
「獲得」には「手に入れること。
努力して自分のものにすること」という意味があります。
単に、手に入ったようなものは「獲得」とは呼びません。
例えば、異性から告白されて、OKして恋人ができた場合は、「恋人を獲得した」とは言いません。
しかし、恋活を真剣に続けてきて、ようやく恋人ができた場合は、「恋活の末、恋人を獲得した」ということができるでしょう。
また、プロ野球の成績で、ホームラン王を取ることができた場合は、何年にもわたる努力が実った結果といえるでしょう。
そのため「ホームラン王を獲得した」といいます。
他にも「自由を獲得する」「政権を獲得した」などと言う使い方ができます。
何かを手に入れる時、努力が含まれている場合は「獲得」という言葉を使ってみましょう。
「会得」とは?
「会得」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「会得」は「かくとく」と読みます。
「会得」は「物事の意味を十分に理解して、自分のものとすること」という意味があります。
高い技術に対して、そのスキルやコツなどを身に着けて、自由自在に使いこなせるようになった時などに、「会得」という言葉を使うことができます。
単純に知識として何かを知ったり、失敗しない程度に何かをできるようになる程度では、「会得」とは言いません。
例えば、「英会話を会得する」という場合は、ネイティブ並みに英会話ができるようになったことを示唆します。
また「スマホの使い方を会得した」という場合は、スマホの機能に関する知識を網羅していて、分からないことがないような状態を指します。
他にも、「接客のコツを会得する」、「火をつけるスキルを会得した」などという文章を作ることができます。
「獲得」と「会得」の違い
「獲得」と「会得」の違いを、分かりやすく解説します。
「獲得」には「手に入れること。
努力して自分のものにすること」という意味があります。
一方で「会得」は「物事の意味を十分に理解して、自分のものとすること」という意味があります。
どちらにも「自分のものにする」という意味があります。
ただし、自分のものにするための過程に違いが見られます。
「獲得」をするために必要なのは「努力」になるのに対して、「会得」の場合は、「理解」が必要になります。
逆に言えば、十分に理解すれば得られるのが「会得」で、がむしゃらに努力しないと得られないものに対して「獲得」という言葉を使ってみるといいのではないでしょうか。
また、物理的なものに対して「会得」という言葉を使うことができません。
「獲物を獲得する」という文章は合っていますが、「獲物を会得する」は、おかしい文章になります。
まとめ
「獲得」と「会得」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、使い分けることができるようになりそうです。