この記事では、「書き起こし」と「書き下ろし」の違いを分かりやすく説明していきます。
似た印象のある2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「書き起こし」とは?
「書き起こし」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「書き起こし」は「かきおこし」と読みます。
「書き起こし」は、「書き出し」という意味があります。
例えば、文章を書き始める時、気分が乗らないときは、「書き起こしは、いつも気分が乗らない」などと表現できます。
また「書き起こし」には「談話や講演などの内容を、文字で書き表すこと」という意味があります。
「文字起こし」ということもあります。
例えばインタビューを聞いた後で、文字で書き表すとき、「インタビューを書き起こす」などと言います。
さらに「書き起こし」には「日本画で、絵具で塗りつぶした下絵の線をなぞり、その上に線をハッキリと書き入れる行為」を指します。
このように「書き起こし」には、3つの意味がありますが、一般的には、「談話や講演などの内容を、文字で書き表すこと」という意味で使われています。
「書き下ろし」とは?
「書き下ろし」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「書き下ろし」は「かきおろし」と読みます。
「書き下ろし」は、「小説や論文、脚本などを新しく描くこと」という意味があります。
例えば、連載漫画があり、この漫画を原作として映画を作ることがあります。
この時、連載された漫画から抜粋して映画化するのではなく、映画のために新しく漫画や脚本などを描く場合は、「映画化にあたり、書き下しされる」などと言います。
小説の文庫本が出る時、ハードカバーの本が文庫化されることがほとんどですが、中には、文庫のために新しく書かれている作品もあります。
このような場合は「文庫のための書き下ろし小説」などと呼ばれます。
「書き起こし」と「書き下ろし」の違い
「書き起こし」と「書き下ろし」の違いを、分かりやすく解説します。
「書き起こし」には「談話や講演などの内容を、文字で書き表すこと」という意味があります。
一方の「書き下ろし」は、「小説や論文、脚本などを新しく描くこと」という意味があります。
このように、2つの言葉には、大きな意味の違いがあります。
インタビューや講演など、もともと文章化されていないものを、あえて文章にするときは、「書き起こし」という言葉を使いましょう。
小説や漫画、脚本などが、何かの折に新しく書かれる場合は、「書き下ろし」という言葉を使うようにしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
「書き起こし」と「書き下ろし」の違いについて見てきました。
とても似ている言葉ですが、意味には大きな違いがありました。
インタビューなどを文章にするときは「書き起こし」を使い、小説などを何かのために新しく書く場合は、「書き下ろし」という言葉を使うようにすると、言い間違えることがなくなりそうです。