この記事では、「対称」と「対象」の違いを分かりやすく説明していきます。
「対称」とは?
「対称」の主な意味は3つあります。
1つめは、あるものとあるものとが、互いに向かい合ってつり合っていることです。
子供のおむつのことで考えてみます。
おむつによっては、お尻を脇の部分におむつをとめるためのテープが取り付けられています。
このテープの長さは、右側と左側で同じです。
赤ちゃんの体型にゆがみがなければ、テープをとめるとき、右側も左側も同じくらいのきつさでとめることになります。
右側、左側でつりあった状態になっているのです。
これを「左右対称」といいます。
2つめの意味は、数学の用語です。
2つの図形が、点、線、面などで互いに向き合った位置関係にあることです。
「線対称」「点対称」などがあります。
線対称の場合、折りたたんだときに2つの図形が重なり合います。
3つめの意味は、結晶面の規則正しい関係の一つです。
「対称」の使い方
互いにつり合っている状態を指して使用する言葉です。
数学の用語としても使われています。
「対象」とは?
行動の目印とするもの、目標とするもの、基準です。
「対象年齢」という言葉があります。
おもちゃの場合だと、このおもちゃはある年齢を基準として作られている、その年齢以上のものが使うことを基準としているといった意味になります。
たとえば、対象年齢が3歳以上だったら、3歳以上のものが使うことを想定して作られているということになります。
0歳から2歳のものが使うことは想定されていません。
「調査の対象」という使い方もされます。
これは調査という行動をするとき、どのような人を目印とするのかといった意味になります。
たとえば、50歳から69歳までの女性が「対象」といったものです。
この場合は、年齢が50歳から69歳で、性別が女性に人が該当することになります。
これにあてはまる人が調査の基準です。
「対象」の使い方
ある行動をするときの目標や基準を指して使用する言葉です。
人や物について使用をします。
「対称」と「対象」の違い
どちらの言葉も「たいしょう」と読みが同じですが、意味は異なります。
前者はつり合いが取れていることを意味します。
右と左でつり合いが取れている、点について向き合う形でつり合いが取れているといったことです。
後者は行動のめあて、基準を意味します。
「対称」の例文
・『対称になっていない』
・『非対称なデザイン』
・『2人は対称的』
・『対称になるように描いてください』
「対象」の例文
・『調査の対象』
・『すべての選手が選考の対象になります』
・『対象外の人は使わないでください』
・『対象の製品についているバーコードでキャンペーンに応募できます』
まとめ
2つの言葉は読み方が同じですが、意味は異なります。
一方はつり合いが取れていること、もう一方は行動のめやすとなるもの、基準を意味しています。