日本語には同じ読み方をしても、違った意味を持つ言葉がいろいろとあります。
例えば、「適う」と「叶う」が挙げられます。
この記事では、「適う」と「叶う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「適う」とは?
「適う」とは、条件や基準などに、もっともよく当てはまることを言います。
「理に適う」は、道理や理屈に合っていることを意味します。
「お眼鏡に適う」は、目上の人に気に入られた時などに使う言葉です。
「適う」の「適」は、適している、ふさわしいという意味からも、この言葉の意味を理解しやすいかもしれません。
「叶う」とは?
「叶う」とは、そうなってほしいと強く望んだとおりの状態になることを言います。
例としては、「長年思い続けてきた、願いがようやく叶う時が来た」、「小さい頃からの夢が叶った」などと使います。
「叶う」の「叶」の意味は、合う、調和すると言うような意味があります。
その願いを込めて、赤ちゃんの名前として付けられることもあります。
「適う」と「叶う」の違い
「適う」と「叶う」の違いを、分かりやすく解説します。
「適う」はぴったり当てはまることを意味します。
一方、「叶う」は、強く望んだことが現実となることです。
どちらも「かなう」と読みますが、意味はまったく違うので、使い方に気を付けたいものです。
「かなう」と読む言葉として、他にも「敵う」があります。
これは匹敵するという意味があります。
いずれも読み方は同じですが、漢字で表すと、その意味がそれぞれ違うことが分かります。
読むだけでは分からない場合は、前後の文章から、どの言葉を使うのか判断することもできます。
書く場合は、違う漢字を用いないようにするためにも、事前にその言葉の意味を調べておくと良いでしょう。
まとめ
漢字の成り立ちが分かると、元々の意味を知ることができます。
今回のように同じ読み方で、漢字によって意味が違った場合でも、元の意味が分かれば、間違えずに使うことができるようになるでしょう。
もし、該当する漢字がわからずに、すべてひらがなやカタカナで書いてしまったら、その意味が分からなくなってしまうかもしれません。
その言葉に合った漢字があることで、文章としても、読みやすくなりますし、より言葉の意味が理解しやすくなります。
日本語ではこのように、同じ読み方でも、意味が違う言葉がたくさんあります。
最初からすべての言葉を間違いなく使い分けていくのは難しいことです。
分からない言葉があれば、その都度、その言葉で使われる漢字の意味を調べていくと良いでしょう。
また、時代とともに、使われなくなった言葉や、逆に新たに登場する言葉もあります。
中には誤った使い方をしている言葉が一般的になってしまっている場合もあります。
日本語の使い方は難しいものもありますが、その都度覚えていくようにしたいものです。
漢字はそれぞれ意味を持って成り立っています。
その観点で漢字の意味を見ていくことで、より正しい言葉を使えるようになるかもしれません。