「課する」と「科する」の違いとは?分かりやすく解釈

「課する」と「科する」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「課する」「科する」の違いを分かりやすく説明していきます。

「課する」とは?

「課する」とは?

「課する」とは、「かする」と読みます。

「課する」「課」という漢字は割り当てるという意味を持ちます。

この事から「課する」とは、仕事や責任などを割り当てて義務を負わせるという意味を持つ言葉となります。

仕事内容を分担し、それぞれの仕事について責任を持たせ実行させる義務を負わせる事についてや、何かの支払いや税金などのお金を負担させる事を義務付ける事についても「課する」という言葉使われます。

例えば、納税と言った日本国民が必ず追わなければならない義務について「納税を課する」と使用されます。

他にも、仕事などで重要な任務や、ノルマなどを与え、それを達成する義務を社員に負わせる場合に「この仕事やノルマを課する」などと使用されます。

このように「課する」とは、義務を割り当て、それを負わせる場合について使われる言葉です。

「科する」とは?

「科する」とは?

「科する」とは、「かする」と読みます・ 「科する」「科」という漢字の意味の中に罪、あやまち、咎という意味を持つため、この場合の「科する」は何かの事柄についての罰を与えたり、罰金を払わせたり、ペナルティを与える際に使われる言葉です。

例えば、何かの罪を犯し、その代償として金銭の支払いを負わされた場合には「罰金を科する」と使用されます。

罰金だけでなく、懲役や、罰として与える労働なども「科する」と表現されます。

このように「科する」は、何かの罪に対してペナルティを負わせる場合に使われる言葉となります。

「課する」と「科する」の違い

「課する」と「科する」の違い

「課する」「科する」は、両者とも「かする」と読む同音異義語となっていますが、その意味は明確に異なります。

「課する」とは、仕事や責任などを割り当て義務を負わせるという意味を持ち、「科する」は、何かの罪についてそれを罰し、ペナルティを与える際に使われる言葉です。

「課する」の例文

「課する」の例文

・『日本国民は全ての人に納税の義務が課せられている』
・『サービスを利用する際に手数料が課せられる事になった』
・『社員にはノルマが課せられているが、達成には大変な努力が必要だ』

「科する」の例文

「科する」の例文

・『この事件の被告人には懲役10年が科せられた』
・『駐車違反をしてしまい、罰金を科せられてしまった』
・『この不祥事のペナルティとして、謹慎処分が科せられた』

まとめ

まとめ

「課する」「科する」は、どちらも「かする」と読みます。

しかしその意味については明確に違い、「課する」とは、労働や責任を割り当て義務を負わせるという意味を持ちます。

対して「科する」とは、なんらかの罪に対して罰金などのペナルティを負わせる際に使われる言葉です。

義務を負わせる場合は「課する」、ペナルティを負わす場合は「科する」という違いを覚えておくとよいでしょう。