この記事では、「急速」と「急激」の違いを分かりやすく説明していきます。
「急速」とは?
物事の起こり方や進み方が非常に速い様子を意味する「急速」。
何かの進み具合や変化などのスピードが単に速いことを「急速」と言います。
この場合の速さには目安などはありません。
その人が非常に速いと感じれば、それは、「急速」です。
また、変化の度合いの目安もなく、どの程度、変化しなければいけないといったこともありません。
このような意味から「急速」は、「速やか」や「快速」、「迅速」、「スピーディー」、「飛躍的」などと言い換えることができます。
「急速」の使い方
「急速」の場合、「急速な変化」や「急速な展開」、「急速な回復」、「急速な成長」などといった使い方のほか、「急速充電」や「急速冷凍」、「急速凍結」などといった言葉もあります。
「急激」とは?
物事の変化や動きなどが急で激しいことを意味する「急激」。
何かが劇的に大きく変化する様子を「急激」と表します。
この場合の変かは、何も100%完全に変化する必要はありません。
半分ほど変化することができれば、「急激に変化」したものとみなすことができます。
このような意味から「急激」は、「突如」や「迅速」、「突発的」、「急ピッチ」、「突然」などっと言い換えることができます。
「急激」の使い方
「急激」の場合、「急激な変化」や「急激な増加」、「急激な進化」、「急激な揺れ」などといった使い方があります。
「急速」と「急激」の違い
「急速」には、「速い」という漢字が用いられ、とにかく、速く変化することを意味します。
それに対し、「急激」には、「激しい」という漢字が用いられ、とにかく、激しく変化することを意味します。
そして、この変化の度合いにおいて、「急速」の場合、変化の度合いに目安はありません。
その人が変化したと思えばみなされるものとなります。
一方、「急激」の場合は、半分以上といった目安があり、半分以上変化しなければ、「急激に変化した」とは言えません。
この度合いの目安の有無も「急速」と「急激」の大きな違いとなります。
「急速」の例文
・『我が社は、皆さんのおかげで急速な成長を遂げることができました。』
・『人間とは思えないほどの急速な回復を見せた私の父親。』
・『急速冷凍によって、魚や肉の鮮度を守ることができます。』
・『私は、急速な時代の変化についていけません。』
「急激」の例文
・『近くに川に外来種が急激に増加し困っています。』
・『父が急激に痩せたので、どこか病気ではないかと心配しています。』
・『スマホの見過ぎで、視力が急激に低下してしまいました。』
・『これ以上、お客の急激な増加を見込むことはできません。』
まとめ
以上が、「急速」と「急激」の違いです。
どの程度、変化しているのか、どの程度の速さなのかなどを踏まえ、それぞれに応じた言葉を選ぶこととなります。