この記事では、「残る」と「余る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「残る」とは?
「残る」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「残る」は「のこる」と読みます。
「残る」は「後に留まる」という意味があります。
例えば、会社の勤務時間が終わると、スタッフが次々と家路につくことになります。
その中で残業があり会社に留まる必要がある人は、「会社に残る」と言います。
「会社に残る社員に、差し入れを持っていく」などと言う文章を作ることができます。
また「残る」には「取り去ったり使ったりした後に、なくならずにある」という意味があります。
例えば、人数分のお弁当を用意したつもりが、全員が持って行ったあとでも、なくならずにあった場合、「弁当が残る」と言います。
さらに「残る」には「消えないであり続ける」という意味があります。
ケガをしたとき、傷跡が消えずに、あり続ける場合があります。
このような時、「傷が残る」と言います。
また、初恋の人の声などが何年たっても消えずに、記憶の中にあり続ける場合は、「初恋の人の言葉が、耳に残る」などという文章にすることができます。
「余る」とは?
「余る」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「余る」は「あまる」と読みます。
「余る」は「多すぎて残りが出る。
使いきれずに残る」という意味があります。
例えば、飲食店をオープンするために、多数のバイトを雇ったら、仕事がないバイトが出てしまうようなとき、バイトを使いきれないことから、「バイトが余る」などと言います。
次に「余る」には「数量などがある基準を超える」と言いう意味があります。
例えば、1000人入ると満員御礼というような会場に、それ以上の人が集まった場合、「1000人に余る来場者」などと「余る」を使って表現することができます。
また、「余る」には「程度や力などが、はなはだしくなる」という意味があります。
「勢い余って転倒する」とか、「目に余る行動」などという慣用句になることがあります。
「残る」と「余る」の違い
「残る」と「余る」の違いを、分かりやすく解説します。
二つの言葉を混同しやすい意味で言うと、「残る」には「取り去ったり使ったりした後に、なくならずにある」という意味があります。
一方の「余る」は「多すぎて残りが出る。
使いきれずに残る」という意味があります。
このように、「残る」の「なくならずにある」という意味に加えて「多すぎる」という意味がある場合に、「余る」という言葉を使うことになります。
例えば、「給料が残る」という場合は、もらった給料から生活費などを引いて、いくらかのお金がまだあることを示唆します。
一方で「給料が余る」と言う場合は、給料が多すぎるため、お金がまだあることを示唆します。
2つの言葉には、「多すぎる」というニュアンスが含まれるかどうかという違いがあります。
まとめ
「残る」と「余る」の違いについて見てきました。
2つの言葉のニュアンスの違いを知ると、きちんと使い分けることができるようになりそうです。