「離任」と「退職」はどちらも仕事を辞めることなどについての言葉です。
この記事では、「離任」と「退職」の違いについて、分かりやすく説明していきたいと思います。
「離任」の意味や使い方とは?
「離任」とは、現在の任務から離れることをいいます。
自らの意思で任務から離れるのではなく、上司などの立場が上の人からの命令で「離任」させられることが多いです。
仕事自体を辞めることではなく、新しい任務や今までとは違う任地に異動するときに使う言葉であり、同じ会社でも転勤で別の営業所で働く事になった場合でも「離任」を使います。
小学校や中学校などで先生が別の学校で働くことになった場合に「離任式」が開かれたり、会社の中で部署異動が合った場合にも「離任」が使われており、耳にすることも多い言葉です。
「退職」の意味や使い方とは?
「退職」とは、今まで努めていた会社や職を辞めることをいい、完全に労働の契約を終了する場合をいいます。
一般的には「退社」や「離職」といった言い方をすることもあり、その意味はほとんど同じですが、正式に「退職」という言い方をしなければならない場合はこの言葉を使います。
会社や職を辞めることを「退職」といいますが、いくつか種類があり、たとえば自らの意思で仕事を辞める場合は「自己都合退職」、会社の都合で仕事を辞める場合は「会社都合退職」などがあります。
どの場合も完全に仕事を辞め、契約を終了するときのみ「退職」を使うので、たとえば現在の勤務地から別の勤務地で働くことになった場合などには使うことができません。
「離任」と「退職」の違いについて解説
「離任」も「退職」も仕事を離れるという意味は共通していますが、異なる点も存在します。
まず「離任」は、同じ会社に所属したまま現在の任務から離れ他の業務に移る場合や、勤務地が別の場所に変わることや、部署が異動するときなどにも使います。
しかし「退職」は完全に仕事を辞め契約を終了する場合にしか使うことができません。
また、「離任」は上司や立場が上の人からの命令で行われるものですが、「退職」には会社都合だけでなく自己都合も存在しています。
「離任」を使った例文を紹介
・『今の担任の先生は1年生のときも2年生のときも担任で、クラスのみんなと仲が良く、頼れる先生だった。3年生でもまた担任になってほしかったが、離任することになってしまい、クラスのみんなが落ち込んでいる。先生も少し悲しそうだ。』
「退職」を使った例文を紹介
・『私は今の仕事を3年間続けてきたが、責任と残業だけが増え、給料はそのまま、休日は減り有給も取れない。毎日が辛かったが、恋人がプロポーズしてくれて仕事も変えたほうがいいと言われ、先日ようやく退職した。今は毎日がとても楽しい。』
「離任」と「退職」の違いのまとめ
「離任」は現在の任務や勤務地から離れることをいい、「退職」は完全に仕事自体を辞める場合に使う言葉でした。
かなり意味合いが違う言葉ですので、間違って使ってしまわないよう注意したい言葉です。