この記事では、「向上」と「改善」の違いを分かりやすく説明していきます。
「向上」とは?
「向上」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「向上」は「こうじょう」と読みます。
「向上」は「より良い方向や、優れた状態に向かうこと」という意味があります。
例えば、勉強をした結果、学力が良い方向に進んだ場合は、「学力が向上した」などと言います。
また、給料などが上がり、それにともなって、生活水準が高くなっていったとき、「生活レベルの向上が見られる」などという文章を作ることができます。
「向上心(こうじょうしん)」という言葉があり、「現在の状態に満足せず、より優れた状態、方向に向かおうとする心」という意味があります。
仕事をしているとき、仕事をこなすだけで満足するのではなく、もっと良い仕事ができるよう努力するような気持ちを持っている人は、「仕事の向上心を持ち続けられる人」などと言います。
このように良い方向、優れた状態に向かっていく様子を見たとき、「向上」という言葉を使ってみましょう。
「改善」とは?
「改善」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「改善」は「かいぜん」と読みます。
「改善」は「悪いところを改めてよくすること」という意味があります。
例えば、みなさんの生活習慣の中に、悪い部分はないでしょうか。
例えば、夜遅くまでスマホゲームをしてしまうことを、問題視している人がいるかもしれません。
このような悪い生活習慣を改める時、「生活を改善する」などと言います。
また、仕事の内容について、悪い部分を改めてよくするとき、「仕事を改善する」と言います。
トヨタ自動車の生産方式は「改善」という考えを基本としていて、トヨタのスローガン「カイゼン」というカタカナ語が、世界的に有名になっており、「KAIZEN」と表記されています。
このように、悪いところを改めてよくするとき、「改善」という言葉を使うことができます。
「向上」と「改善」の違い
「向上」と「改善」の違いを、分かりやすく解説します。
「向上」は「より良い方向や、優れた状態に向かうこと」という意味があります。
一方で「改善」は「悪いところを改めてよくすること」という意味があります。
良い方向に向かって進むことを「向上」と言い、悪い部分を改めてよくすることを、「改善」と呼びます。
例えば、「仕事を向上させる」という場合は、仕事をより良い方向、優れた方向に向かって進めることを意味し、「仕事を改善させる」という場合は、仕事上、問題のある部分を直すことで、よくするという意味があります。
このように「+方向に頑張る」のが「向上」で「-を消すよう頑張る」のが「改善」と覚えておきましょう。
まとめ
「向上」と「改善」の違いについて見てきました。
2つの言葉には明確な違いがありました。
+方向に向かうとき「向上」と呼び、マイナスを消す方向の時は「改善」という言葉を使ってみましょう。