この記事では、「定評」と「好評」の違いを分かりやすく説明していきます。
「定評」とは?
「定評」は、定められた評価と書きます。
その言葉の通り、「定評」には、広く世間に認められ動くことのない評判、評価といった意味があります。
また、この「定評」の場合、悪い評判、評価といった意味で用いられることはなく、多くの場合、世間一般的に認められた良い評価に対し用いられる言葉となります。
このような意味から「定評」は、「評価されている」、「一定の評価がある」などと言い換えることができます。
「定評」の使い方
「定評」は、「定評のある」や「定評を得る」、「定評になっている」などといった使い方のほか、「定評の通り」や「一定の定評」などといった使い方もあります。
「好評」とは?
好きな評価と書いて「好評」。
この「好」という言葉には、このむ、良い、といった意味もあり、その言葉の通り、評判が良いことを「好評」と言います。
世間や相手から、とても良い評価を得ているもの、良い評判となっているものに対し「好評」が用いられます。
このような意味から「好評」は、「人気」や「受けが良い」、「流行」、「好意的意見」などと言い換えることができます。
「好評」の使い方
「好評」は、「好評を得る」や「好評です」、「好評だった」などといった使い方のほか、何が「好評」なのかを示す使い方があり、「好評な番組」や「好評な作品」、「好評の芸」などがあります。
「定評」と「好評」の違い
同じ評価や評判を意味する「定評」と「好評」ですが、その評価が、定められたものなのか、良いものなのか、といった違いが「定評」と「好評」にはあります。
「定評」の場合、広く世間に認められ動くことのない評判、評価といった意味があり、「定評」は、世間一般的に認められたものを意味する言葉で、必ずしも良いものとは限りません。
とは言っても、多くの場合、良い評価に対し「定評」が用いられています。
それに対し、「好評」は、評判が良いことを意味します。
「好評」の場合、世間一般的に認められたというよりも、高評価を得ていることを強調した言葉となり、その点に違いがあります。
「定評」の例文
・『お受験に定評のある塾に子供を通わせることにしました。』
・『彼は、守備には定評のある選手です。』
・『取り扱いやすいと定評の家電を購入しました。』
・『この大学は、就活支援に熱心だと定評があります。』
「好評」の例文
・『大好評につき再販することになりました。』
・『なぜ、あれほど好評だった番組が終わってしまったのだろうか。』
・『この商品は好評の裏で、一つ気になることがあります。』
・『このお店は、アフターフォローが好評です。』
まとめ
どちらも、良い評価を得ることができているものとなりますが、どこにポイントを置いているかといった違いがあります。
「定評」の場合、世間一般的に認められた点にポイントがあり、「好評」の場合は、良い評価を得ているといった点にポイントが置かれています。