「変遷」と「経緯」の違いとは?分かりやすく解釈

「変遷」と「経緯」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「変遷」「経緯」の違いを分かりやすく説明していきます。

「変遷」とは?

「変遷」とは?

「変遷」は、物事が時間の経過とともに変化することです。

なお、似た様な言葉に「推移」という言葉がありますが「推移」はただ単に時間が経過しただけで物事は変化しません。

その為、「変遷」は元々の時代から移り変わったうえで変化したことを指す必要があり、例えば、「エアコンの変遷をたどる」という言葉であれば、エアコンが登場してからどう変化したかをたどるということになります。

「経緯」とは?

「経緯」とは?

「経緯」は物事が始まり、最終的にどこに落ち着くかまでを示した言葉です。

つまり、「経緯」は結果がありきでどこから始まりどこで終わるかを示します。

「変遷」と「経緯」の違い

「変遷」と「経緯」の違い

「変遷」「経緯」の違いは、物事が変わることのみを指すか、事の発端から結末までを指すかです。

「変遷」は、物事が時間の経過とともにどう変化をするかを指しますが、結果については求めません。

一方、「経緯」は結果があってからその結果に至るまでを逆算していくことが多いです。

「変遷」の例文

「変遷」の例文

・『自動車の技術の変遷を読み解く』
この例は、自動車という物が時間の経過とともにどういった技術を持ち始めたかを読み解くという例です。

つまり、自動車が始まった最初の技術から現在進行形の技術を読み解くことで、「変遷」は現在進行形で進んでいる事柄を振り返るために使用します。

・『テレビゲームの技術の変遷を探る』
この例は、テレビゲームが登場してから現在に至るまでの技術を探ることです。

「変遷」は現在進行形の物を探る際に使用される言葉で、過去から今現在の変化のことを指すために使用します。

「経緯」の例文

「経緯」の例文

・『君が離婚する経緯を述べよ』
この例は、君という人物がなぜ離婚するかを結末から述べるか最初から結末に至るまでを述べよという例です。

「経緯」は、結果がありきで事の発端を示すことでこのケースの場合、離婚ということの発端を放せという例になります。

・『このお皿が割れた経緯を教えてくれないか』
この例は、お皿が割れた事情を最初から説明しろという例です。

「経緯」は結果について説明する際に使用し、結果ありきで話が進みます。

まとめ

まとめ

「変遷」「経緯」は、求めるものが異なり、「変遷」は結果ありきというより、現在進行形で進んでいる物を振り返る際に使用し、「経緯」は結果がありきで結果に至るまでを説明します。

その為、「経緯」を教えろと言うのは、結果が分かり切ったうえでなぜそうなるかを説明する必要がありそれが不可能だと「経緯」ではありません。

その為、「変遷」の方が過去の状態を指す書物などがあれば容易にまとめ上げて今現在との状況を比較可能です。

逆に「経緯」は、初めからまとめ上げる力を必要としていて文献に頼ることはできず、過去から今現在の結果を説明しないといけない分、相手側が納得しないと「経緯」にはならず、ただの推測で物を言ったに過ぎないという評価になります。