世の中の全ての物質は、どんどん小さくしてゆくと分子や原子という小さな粒子になります。
すなわち、分子や原子が全ての物を構成しているとも言えます。
それは目には見えていないが我々には必要不可欠な酸素や、全ての食べ物、我々自身もそうです。
さて、ここで出てきた「分子」や「原子」とはどういうものなのでしょうか。
2つの違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「分子」と「原子」の違いを分かりやすく説明していきます。
「分子」とは?
「分子」とは、物質を構成している粒子の一つで、物質の化学的な性質を決定づけるものです。
それぞれに特定の化学式を持ちます。
例えば、酸素分子は「O2」で、2つの酸素原子が結合したものです。
ヘリウムなどは単原子分子なので、原子一つが分子になっています。
英語では、「molecule」です。
「原子」とは?
「原子」とは、同じく、物質を構成している粒子の一つで、「分子」よりも小さい単位です。
「原子」は原子核と電子によって構成されています。
原子核に含まれている陽子の数が原子番号で、同じ原子番号を持つものは同じ元素ということになります。
例えば、酸素の原子は8で、元素記号は「O」で表せます。
原子の大きさは一般的には1億分の1センチで、原子核は原子の一万分の一の大きさです。
英語では、「atom」と言われています。
「分子」と「原子」の違い
「分子」と「原子」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは全ての物資を構成する要素であるということは同じですが、そもそも成り立ちが違います。
簡単にいうと「分子」は「原子」からできています。
すなわち「原子」の方が小さな単位であり、「分子」は一段大きな単位ということになります。
もちろん1つの「原子」が1つの「分子」となっている物質もあるので、必ずしも大きさの違いを言っている訳ではありません。
これらの物質は、普通は見えませんが、高性能の電子顕微鏡を使用することによって目に見えるくらいの大きさに拡大することができます。
「分子」の例文
「分子」の例文は以下のようになります。
・『分子構造は物質によって全く違います』
・『水の分子は水素原子と酸素原子から構成されています』
「原子」の例文
「原子」の例文は以下のようになります。
・『原子は原子核の周りを電子が飛び回っているような構造です』
・『原子爆弾は特定の物質の原子核に中性子をぶつけて破壊すると膨大なエネルギーが発生する仕組みを利用したものです』
まとめ
この記事では、「分子」と「原子」の違いを、解説してきました。
ここまでの説明で、「原子」が物質の最小単位でると認識している方もいらっしゃるでしょうが、実は違います。
原子は原子核と電子からできていて、原子核は陽子と中性子で構成され、さらにその陽子や中性子もクオークという素粒子からできていることがわかっています。
すなわち現時点ではっきりしているのは、全ての物質の最小単位は素粒子であるということなのです。