「様子」と「模様」の違いとは?分かりやすく解釈

「様子」と「模様」の違い言葉・カタカナ語・言語

「様」という漢字がはいった熟語は、豊富にあります。

この記事では、「様子」「模様」の違いを分かりやすく説明していきます。

日本語の美しい表現を、覚えていきましょう。

「様子」とは?

「様子」とは?

様子(ようす)とは、こちらから見たときの「ありさま」のこと。

その人の態度や調子、その場の状況などを「見ていない人にも分かるように、分かりやすく伝えたもの」になります。

「様子」「様と子」という漢字が組み合わさった熟語です。

「様」には「物事・あり方」という意味があります。

そして「子」には「子ども」という意味もありますが、同時に「人」という訳もはいっています。

つまり「様子」とは「物事や人物の雰囲気」のこと。

その人の置かれた状況や、その時のありさまを伝える言葉が「様子」です。

たとえば「彼女の様子がおかしい」というと、いつもと雰囲気が異なること。

「様子見する」だと、大きくうごかずそっと見守ることです。

ニュースでよく耳にする「現場の様子をお伝えします」は現場の状況をレポートするときの文句になります。

「模様」とは?

「模様」とは?

模様(もよう)とは、ボーダーやドットなどのデザインのこと。

または、その時の状況・その時の様子をあらわす表現です。

大きく2つの意味がある熟語になります。

日本には市松模様や唐草模様など、着物やふろしきに使われる、色々な伝統の和柄があります。

人の手でつくられた、人工的なデザインを「模様」といいます。

また模様の「模」には「様子」という訳もあります。

そのため「その場の状況から判断できる、ありさま」のことも「模様」といっています。

たとえば「そのお芝居には、心温まる人間模様が描かれていた」という例文があったとします。

この場合の「模様」とは人間関係をあらわします。

「授賞式の模様をお伝えします」だと、セレモニーの状況を伝えることです。

このように自在な用い方ができるのが「模様」です。

「様子」と「模様」の違い

「様子」と「模様」の違い

どちらも「その場の状況」を伝える、よく似た言葉です。

「様子」「模様」の違いを、分かりやすく解説します。

・様子見と模様眺め
様子と模様には「その場のありさま」という共通した意味があります。

また状況を見守ることを「様子見」といいますが、同じようなニュアンスに「模様眺め」という言葉もあります。

模様眺めも様子見と同じように、なりゆきを見守ること。

おもに株の売買で用いられる用語です。

様子と模様は似ていますが、模様には「デザイン」という、特別な意味もあります。

また「空模様」というと、その日の空の状態をあらわす言葉。

「模様替え」は部屋の家具を動かして、イメージチェンジをおこなうこと。

様子よりも、幅広い意味を持っているのが「模様」です。

まとめ

まとめ

「様子」「模様」の違いを分かりやすくお伝えしました。

どちらも「状態やありさま」を伝える、とても良く用いられる言葉です。

「様子」は、その人の状態や雰囲気をつたえる言葉。

「模様」は、天気や家具の配置、その場の流れなど、広い意味で用いられる表現です。

違いを知ると、会話が楽しくなります。