この記事では、「陰口」と「相談」の違いを分かりやすく説明していきます。
「陰口」とは?
その人がいないところで、その人に対する悪いことを言うこと、またその悪く言われている事柄のことです。
今、Aさん、Bさん、Cさんが集まっています。
この人たちは、ここにいないDさんのことを話しています。
話されている事柄は、Dさんについての悪いことです。
たとえば、「あの人の容姿が気に入らない」「いつも気取っている」「若作りしている」などです。
何が「悪いこと」なのかは、人によって異なる異なるでしょうが、一般的には聞いてうれしくないことが悪いことです。
「陰口」の使い方
悪口をその人がいないところで言うことを指して使用する言葉です。
対象となる人がいる場所で言うことではありません。
「相談」とは?
問題を解決することを目指して、話し合ったり、意見を聞いたりすることです。
話し合う場合は、当事者間で話すこともあれば、当事者でない人に話すこともあります。
意見を聞くのは当事者以外の人であることが一般的です。
離婚を考えている夫婦のことで考えてみます。
夫は離婚したいと思っていますが、妻は離婚をしたくありません。
2人の意見が違うため、問題はなかなか解決しませんでした。
そこで、他の人の意見を参考にすることにしました。
このとき利用したのが、夫婦問題を主に扱っているカウンセラーです。
カウンセラーは第三者です。
夫婦の離婚に対して、よい・悪いという考えを持っておらず、夫・妻どちらかに味方しているのでもありません。
この人に、自分の思っていることを話したり、意見を聞いたりしました。
これが「相談」です。
今度は進路のことで考えてみます。
子供が高校2年生になり、どの大学に入ろうか考えるようになりました。
一人では決めることができず悩んでいたので、進路指導の先生に話を聞いてもらいました。
これは、自分がどの進路に行こうかという問題を解決するために行ったものです。
問題解決のために話し合っており、これを「相談」といいます。
「相談」の使い方
問題を解決するために、話し合ったり、意見を聞いたりすることを指して使用する言葉です。
「陰口」と「相談」の違い
どちらの行為も「話す」ことなのですが、誰に話すのは、何を話すのかという点に違いがあります。
「陰口」で話されることは悪口で、誰にかというと悪口の対象となっている人以外です。
「相談」は問題を解決するために話すことで、話す人は当事者である場合もあれば、そうでない場合もあります。
「陰口」の例文
・『陰口を聞いてしまった』
・『陰口はいわない』
・『陰口なんて気にしない』
・『陰口なんて許さない』
「相談」の例文
・『相談にのってもらう』
・『相談をもちかけられた』
・『いつでも相談にのります』
・『相談したいことがあるのです』
まとめ
どちらの言葉も「話す」という意味合いがありますが、誰に話すのか、何を話すのかという点に違いがあります。