この記事では、「突風」と「疾風」の違いを分かりやすく説明していきます。
「突風」とは?
「突風」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「突風」は「とっぷう」と読みます。
「突風」は「突然吹き出す強風で、短時間で収まるもの」という意味があります。
寒冷前線や雷雨などに伴って起こることが多くなります。
道を歩いていると、突然風が強くなり、帽子が飛ばされてしまうことがあるかもしれません。
このような時、「突風により帽子が飛ばされる」などと言います。
同じように、雷雨が降りだすとともに、強風が吹き荒れて、台風のようになって傘が裏返しになってしまうことがあります。
この場合は「雷雨を伴う突風によって傘が壊れてしまう」などという文章を作ることができます。
さらに竜巻やダウンバーストなどの激しい「突風」が発生する可能性を、数値にあらわしたものを、「突風危険指数(とっぷうきけんしすう)と言い、気象レーダーを使って算出されています。
「疾風」とは?
「疾風」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「疾風」は「しっぷう」と読みます。
「はやて」と読むこともあります。
「疾風」は「速く激しく吹く風」という意味があります。
高原などに立っている時、速く激しい風に吹かれたとき、「疾風に吹かれた」などと言うことができます。
次に「疾風」には、「風速毎秒8. 0mから10. 7mの風で、風力階級の5」という意味があります。
「風力階級」は、風速を目測で観測して、強弱を表す階級のことで、0は静穏、1は至軽風、2は軽風と続き、5が「疾風」で、6は「雄風」、7は「強風」と続いていきます。
「疾風」を使った四文字熟語に「疾風迅雷(しっぷうじんらい)」があります。
「激しく吹く風と、激しい雷」のことで、「事態の変化が急なことや、行動が迅速なこと」という意味があり、「疾風迅雷の攻撃を見せる」などという文章を作ることができます。
また「疾風怒濤(しっぷうどとう)」は「激しく吹く風と、激しく打ち寄せる大波」という意味があります。
「突風」と「疾風」の違い
「突風」と「疾風」の違いを、分かりやすく解説します。
「突風」は「突然吹き出す強風で、短時間で収まるもの」という意味があります。
「疾風」は「速く激しく吹く風」という意味があります。
どちらも強い風を意味しますが、「突風」は「短時間で収まるもの」という但し書きがあるという違いがあります。
また「疾風」は「風力階級」の一つとして使われていて、風速毎秒8. 0mから10. 7mの風という定義があるという違いがあります。
このように、強く激しい風に対しては「突風」「疾風」の両者を使えますが、風速毎秒8. 0mから10. 7mの風に対しては「疾風」を、短時間で収まるものに対しては「突風」という言葉を使うようにしましょう。
まとめ
「突風」と「疾風」の違いについて見てきました。
2つの言葉には明確な意味の違いがありました。
意味の違いを知り、使い分けてみてはいかがでしょうか。