この記事では、「渡す」と「手渡す」の違いを分かりやすく説明していきます。
似た印象のある、この2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「渡す」とは?
「渡す」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「渡す」は、「わたす」と読みます。
「渡す」は、「人や荷物を船で向こう岸に運ぶ」という意味があります。
人や荷物を川の向こう岸に渡すための船を「渡し船」と呼び、「渡し船で、人や荷物を、向こう岸に渡す」などという文章にできます。
また「渡す」には、「物の上を超えて、一方から他方に物が届くようにする」という意味があります。
例えば、川を越えて、岸から岸へと橋をかけるとき、「橋を渡す」と言います。
さらに「渡す」には「こちらの手から相手の手に移す」という意味があります。
例えば、手元の書類を、目の前の人の手に移すことを、「書類を渡す」と表現することができます。
他にも、「渡す」には「その動作がいきわたるようにする」という意味があります。
例えば、「見る」に「渡す」をつけることで、見る動作がいきわたるという意味がある、「見渡す」という言葉にすることができます。
「手渡す」とは?
「手渡す」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「手渡す」は「てわたす」と読みます。
「手渡す」は、「手から手へ渡す。
直接渡す」という意味があります。
手に持ったものを、誰かの手に渡すとき、また、誰かに直接渡す場合に「手渡す」という言葉を使います。
例えば、手に持った本を、友達の手に渡す場合「本を手渡す」という文章にできます。
また、仕事に使う書類を、取引先に郵送するのではなく、担当者が自ら届けることがあります。
このような場合は、「書類を取引先に手渡しする」と、表現することができます。
さらに、卒業式では、校長先生から生徒たちに、卒業証書を手から手に渡すことがあります。
このような場面は、「卒業式で一人一人に卒業証書を手渡しする」などという文章を作ることができます。
「渡す」と「手渡す」の違い
「渡す」と「手渡す」の違いを、分かりやすく解説します。
「渡す」には「こちらの手から相手の手に移す」という意味があります。
一方の「手渡す」は、「手から手へ渡す。
直接渡す」という意味があります。
この意味では、ほとんど同じ意味があり、同義語と言えます。
ただし、「渡す」という言葉には、そのほかに、「人や荷物を船で向こう岸に運ぶ」という意味や、「物の上を超えて、一方から他方に物が届くようにする」という意味、「その動作がいきわたるようにする」という意味があります。
このように「渡す」と「手渡す」は、同じ意味がありますが、「渡す」にはそのほかに様々な違った意味があります。
まとめ
「渡す」と「手渡す」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、共通する意味がありますが、「渡す」にはそのほかにもたくさんの意味があることが分かりました。