この記事では、「投下資本」と「総資産」の違いを分かりやすく説明していきます。
「投下資本」とは?
企業に投下された資金を「投下資本」と言い、より経営状況を良くしようと資本金を利用して事業を始めようと使う資産という意味があります。
例えば企業が新しいパソコンを製造しようと、その活動を始めるために多額の資金を投下するときに使うお金を指します。
この「投下資本」を求めるためには、有利子負債と株主資本を足し、正味運転資産を出し、そこに正味有形固定資産と他の資産を足すことで出します。
この投下される資本は企業を金銭的に応援するために投資家が投下する資本であり、事業活動のために使ってもらう資産です。
もし、事業資金を用意できないときは「資金調達」して投資して、現状よりももっといい状態にするというお金になります。
「総資産」とは?
この「総資産」の出し方は負債の部に資本の部を合わせたものであり、他人と自己の資本を合わせたものです。
資産合計するものとしては、流動、固定、繰延の3つの資産からなり、「総資産」が多いほど財務諸表を調べるうえでも必要性があり、株式市場に上場するときは重要になってきます。
多くの資産がある企業は倒産しにくいと思う人が集まることで注目企業となり、株を買えば株価が上がりやすくなっていきます。
総資産回転率がいいほどその企業は効率的に運営しており、株を投資するにはこの点が上回っている企業へ投資すればいい結果が見えてくるわけです。
「投下資本」と「総資産」の違い
「投下資本」と「総資産」の違いを、分かりやすく解説します。
企業が会社を運用するため新商品を開発したり、生み出すときに必要となる資金源というのが「投下資本」と言い、使わなければならないお金という意味があります。
新たな事業を展開するため事務所を作ることに投資するお金であり、使うお金として用意しておくものです。
一方の総資産は借金や預金などの資本金をすべて合算したものであり、企業側が持っている持ち金ということになり、お金が増えるほど社会活動が意欲的にできるようになります。
「投下資本」の例文
・『今よりも企業の経営を良くするために設備や広告に投下資産しますが、それによってお金を稼ぎ出すことを回収と言う』
・『税引き後の営業利益を投下資本で割って出した指標をROICと言う』
商品やサービスの広告を出し、多くの人に知ってもらい、効率的に仕事ができるよう設備を揃えてより販売数を増やすために「投下資産」しますが、儲けることで稼げば資金回収できます。
そんなROICは企業が効率的に事業活動に投じた資金で利益出せたかを知れるものです。
「総資産」の例文
・『総資産の回転率が良い会社から株投資する企業を見つける方法がある』
・『総資産利益率は、企業の利益から総資産を割ることで総合的な収益性の指標を出す』
株投資するとき「総資産」の回転率を紹介するサイトを参考にしてみれば、どの企業に投資すればいいかが知れますし、企業の「総資産利益率」は企業がどのくらいの利益を上げているかが分かります。
まとめ
企業の経営に関わるものである「投下資産」と「総資産」でその会社の経営状態を把握できますので、株式投資するときの基準にしてみるのもいい方法です。
どちらもホームページや大手の株式サイトで調べられますので、気軽に見てみるといいでしょう。