この記事では、「工数」と「人工」の違いを分かりやすく説明していきます。
似通った日本語を、区別していきましょう。
「工数」とは?
工数(こうすう)とは、ある仕事を完了させるために、どのくらいの人手や時間がかかるのか、具体的にあらわした数です。
おもに会社の人事や、管理部門が採用している言葉になります。
工数を計算するときは、新規のプロジェクトがどのくらいの規模で、どのような内容のものか知っておくことが重要です。
全体像を把握した上で、どの程度のスタッフや時間がかかるのか、はじき出していきます。
工数は多すぎても少なすぎてもいけなく、実情に合うものが求められます。
また繁忙期か閑散期かによっても、ベストな工数は変わってきます。
新製品を生み出すために、必要な労働力を見積もることが工数です。
「人工」とは?
人工(じんこう)とは、人の手を加えること。
自然ではない物をさします。
また人工(にんく)と読むと、作業の手間を計算する作業を指します。
おもに河川工事や空港建設など、重機をもちいた道路工事でつかわれる言葉です。
大がかりな工事が発注されたとき、その工事に対してどのくらいの人手が必要なのか、計算した値が人工です。
1時間単位で表示されることもあれば、1日単位のこともあります。
作業にかかる人員や予算を、可視化できるようにする業務を「人工」といっています。
「工数」と「人工」の違い
どちらも「工」の漢字があり紛らわしいです。
「工数」と「人工」の違いを、分かりやすく解説します。
・建設業界では人工
工数と人工は、どちらも見積書を作成したり、必要な人員を集めたりする際に用いられています。
多くのスタッフを扱う企業では、欠かせない業務のひとつです。
工数は製造業や情報管理業など、色々な分野でつかわれています。
また新しいプロジェクトを始めるとき、それぞれのスタッフの適性に応じたシフトや仕事分担を考えることも「工数」といいます。
会社として利益を上げていくために、チームを上手くまとめていく作業が工数です。
そして人工は、おもに建設業界で用いられている用語です。
駅や飛行場、巨大マンションの建設がおこなわれる際に、どのくらいの人件費がかかるのか算出した見積になります。
1時間単位もしくは1日単位で計算されますが、多くの現場では「1日単位」ではじき出しています。
また作業内容や役職によっても、人工は変わってきます。
1日あたりいくら支払えばいいのかを示した「労務単価」は毎年変わっているため、最新の値に調整していくことも大切です。
まとめると一般企業で用いられるのが工数。
建築業界で使われるのが人工です。
まとめ
「工数」と「人工」の違いを分かりやすくお伝えしました。
工数とは、プロジェクト完了までにかかるスタッフの数や時間です。
おもに製造業やシステム業など、一般企業で用いられています。
そして人工とは、工事現場における1日あたりの人件費です。
似た言葉を、正しく見極めていきましょう。